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[U07-04] 2018年北海道胆振東部地震のパルス状地震動解明のための震源域周辺における余震観測および微動アレイ探査
キーワード:2018年北海道胆振東部地震、強震動、余震観測、微動アレイ探査、地下速度構造、地震動増幅
2018年9月6日に発生した2018年北海道胆振東部地震(Mw6.6)は、深さ37kmで発生したやや深い内陸地殻内地震である。厚真町鹿沼で計測震度7を観測したほか、計測震度5強以上の領域は震源域周辺から石狩−勇払盆地一帯に広がった。震源域の西に位置する鵡川町、厚真町に位置する地震動観測点(K-NET鵡川、厚真町鹿沼、KiK-net厚真、厚真町京町)では卓越周期1〜3秒の明瞭なパルス状の速度波形が観測され、地震動強度を示す応答スペクトルはこの周期帯域で1995年兵庫県南部地震の鷹取駅記録にも匹敵するものであった。やや深いMw6.6の地震で震度7および強いパルス状地震動が発生したメカニズムを解明することが地震防災上大変重要である。
パルス状地震動が観測された地域は石狩―勇払堆積盆の東縁に位置しており、堆積層厚が急変する場所である。震源特性に加え地盤増幅特性の把握が必要であることから、余震観測と余震観測点周辺での微動アレイ探査を実施した。胆振東部地方の定常地震観測点の間を埋め堆積盆の縁を跨ぐように14箇所に地震計を設置し、2018年9月16日〜21日(最大期間)に連続観測を実施した。また、微動アレイは2018年10月に半径数mから30 mを標準とし、3成分の速度型微動計で1アレイあたり30分程度の微動観測を実施した。観測期間が短かったこともあり余震観測点で観測された地震は少なく、S/Nが確保できたのは高々20地震程度であったが、観測記録を元に地震波増幅特性を検討した。さらに微動アレイ探査により、震源域周辺の地下速度構造を推定した。
パルス状地震動が観測された地域は石狩―勇払堆積盆の東縁に位置しており、堆積層厚が急変する場所である。震源特性に加え地盤増幅特性の把握が必要であることから、余震観測と余震観測点周辺での微動アレイ探査を実施した。胆振東部地方の定常地震観測点の間を埋め堆積盆の縁を跨ぐように14箇所に地震計を設置し、2018年9月16日〜21日(最大期間)に連続観測を実施した。また、微動アレイは2018年10月に半径数mから30 mを標準とし、3成分の速度型微動計で1アレイあたり30分程度の微動観測を実施した。観測期間が短かったこともあり余震観測点で観測された地震は少なく、S/Nが確保できたのは高々20地震程度であったが、観測記録を元に地震波増幅特性を検討した。さらに微動アレイ探査により、震源域周辺の地下速度構造を推定した。