JpGU-AGU Joint Meeting 2020

セッション情報

[E] 口頭発表

セッション記号 M (領域外・複数領域) » M-IS ジョイント

[M-IS06] ダスト

コンビーナ:石塚 正秀(香川大学)、黒崎 泰典(鳥取大学乾燥地研究センター)、関山 剛(気象庁気象研究所)、長島 佳菜(海洋研究開発機構 地球環境観測研究開発センター)

鉱物性ダストは強風により、地表面から発生し、地球内を長距離輸送する。その過程で、雲の形成や太陽放射の吸収・散乱により気象・気候変化をもたらす。また、海洋に沈着すると、植物プランクトンに栄養塩を供給し光合成を促進させ、雪氷に沈着するとアルベドの変化をもたらす。日本など東アジア地域では、黄砂現象として知られている。この黄砂現象を理解するためには、幅広い分野の融合が必要である。
 発生過程では、乾燥域の地表面条件によってダスト発生量が大きく変化し、その条件を決めるためには、土壌や地形、植生、降水、砂漠、土壌劣化といった分野を扱う。輸送過程では、気象や大気エアロゾル、放射といった分野を扱う。沈着過程では、海洋、雪氷、人や家畜への健康といった分野を扱う。乾燥化や植生の変化は、国の政策や家畜の管理、人口増加といった社会科学的側面も有する。また、ダストや砂丘は地球だけでなく、火星・土星などの他の惑星にも共通する現象である。このように、一つ分野だけでは、ダスト現象を理解することはできず、本セッションを通して、多くの分野の研究者が議論し、情報共有を行うことが重要であり、研究者の交流を進める。

Introduction (09:00 〜 09:10)

*大西 一成1野島 正寛2関山 剛3篠田 雅人4黒沢 洋一5黒崎 泰典6 (1.聖路加国際大学公衆衛生大学院/臨床研究支援ユニット 環境保健学分野、2.東京大学医科学研究所 TR・治験センター、3.気象研究所、4.名古屋大学大学院 環境学研究科、5.鳥取大学医学部医学科健康政策医学分野、6.鳥取大学乾燥地研究センター)

*Kaman Kong1Banzragch Nandintsetseg1,2Masato Shinoda1Masahide Ishizuka3Yasunori Kurosaki4 (1.Graduate School of Environmental Studies, Nagoya University、2.School of Arts and Sciences, National University of Mongolia、3.Faculty of Engineering and Design, Kagawa University、4.Arid Land Research Center, Tottori University)