JpGU-AGU Joint Meeting 2020

講演情報

[J] 口頭発表

セッション記号 A (大気水圏科学) » A-OS 海洋科学・海洋環境

[A-OS18] 陸域と海域をつなぐ水循環と、沿岸域の海洋循環・物質循環

コンビーナ:木田 新一郎(九州大学・応用力学研究所)、田中 潔(東京大学)、山崎 大(東京大学生産技術研究所)、速水 祐一(佐賀大学)

[AOS18-01] 衛星海色リモートセンシングによる沿岸域の観測

★招待講演

*平譯 享1山下 洋平2鈴木 光次2西岡 純3 (1.北海道大学大学院水産科学研究院、2.北海道大学大学院地球環境科学研究院、3.北海道大学低温科学研究所)

キーワード:沿岸域、リモートセンシング、光学的性質

衛星海色リモートセンシングはクロロフィルa濃度の推定が主な目的であるが,それ以外の海色プロダクトも数多く存在し,最近では海水固有の光学的性質(IOPs)である光吸収係数・散乱係数なども宇宙機関から提供されている.また,他の衛星データと組み合わせ,基礎生産量等の高次プロダクトも利用可能となった.しかしながら,沿岸域の海水は外洋域に比べ植物プランクトン以外の懸濁物と有色溶存物質(CDOM)を多量に含み,光学的に複雑であるため,クロロフィルa濃度の過大評価といった問題を引き起こす.光吸収係数や散乱係数はその解決に用いることが可能であり,さらに植物プランクトンサイズ・グループ,懸濁物粒径の推定にも応用されている.本講演ではそれらに関連した研究例を紹介する.また,現在取り組んでいるCDOM由来の光吸収係数を利用した水塊区分法についても紹介する.