JpGU-AGU Joint Meeting 2020

講演情報

[J] ポスター発表

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[G-03] 小・中・高等学校,大学の地球惑星科学教育

コンビーナ:畠山 正恒(聖光学院中学高等学校)、丹羽 淑博(東京大学大学院教育学研究科附属海洋教育センター)

[G03-P08] 高校地学教員へのアンケート結果からみられる今後の国土地理院の地理教育支援のあり方

*田中 宏明1小白井 亮一1 (1.国土交通省国土地理院)

キーワード:地理教育支援、高校地学、地理院地図、アンケート

1.はじめに
国土地理院(以下「GSI」と省略する)では近年、地理の教育支援に力を入れている。しかし、国土地理院の業務をみるとき、その内容は、地学教育への貢献も大きいと考える。このような観点から、今般、埼玉県及び千葉県の高校地学の先生を対象に地理院地図やそのコンテンツ等を紹介し、アンケートを実施する機会を得た(以下「埼玉」、「千葉」と省略する)。その結果と考察を紹介する。

2.実施したアンケートについて
調査対象は、2015年から毎年会議を開催し、合計5回を数える埼玉と今年初開催の千葉である。
アンケートでは、地理院地図や地理教育の道具箱の認知度、その使われ方、要望等を聞いた。実施方法は埼玉がポスター発表を行ったところ来た人にアンケートに回答していただき、千葉は資料の一部として配布し、閉会式の後に回収した。回答数は埼玉で16名、千葉で27名であった。

3.アンケート結果
回答結果の詳細は発表で示す。一部の結果から、全体的な傾向として地理院地図の認識は高いが、授業等での活用の度合いは低いことが分かった。

4.考察
 アンケートの結果から言えることは以下のとおりである。
過去行ってきた地理院地図の周知活動によって、認知度が上がっており、周知活動の効果が見られる。 一方、今年初めて紹介した地理教育の道具箱についてはなかなか認知されないことが分かった。 また、実際の学校活動に地理院のHPを使用したことのある人では地理教育の道具箱の認知度については埼玉より千葉のほうが高く、埼玉では地理院地図にダイレクトにアクセスする方法を教えているため、ほかは見ずに直接、地理院地図に行っていると考えられる。
以上のことから、周知活動には効果があるものの、地理教育の道具箱のような新しいサイトは中々気づいてもらえないのが現状で、それを周知するためには地理分野だけでなく地学分野の教員関係者に対しても積極的な活動が重要である。また、実際に使ってもらうにはいくつかのキラーコンテンツをどの授業でどう使うかしめせばいいのではないかと考える。