JpGU-AGU Joint Meeting 2020

講演情報

[J] ポスター発表

セッション記号 H (地球人間圏科学) » H-CG 地球人間圏科学複合領域・一般

[H-CG28] 原子力と地球惑星科学

コンビーナ:笹尾 英嗣(国立研究開発法人日本原子力研究開発機構 東濃地科学センター)、幡谷 竜太(一般財団法人 電力中央研究所)、竹内 真司(日本大学文理学部地球科学科)

[HCG28-P04] 日本列島における数百~数千年スケールの侵食速度分布図

*日浦 祐樹1小松 哲也1末岡 茂1喜多村 陽2三箇 智二2 (1.国立研究開発法人日本原子力研究開発機構、2.JX金属探開株式会社)

キーワード:侵食速度、堆砂量、宇宙線生成核種、日本列島、GIS

地質環境の長期安定性評価においては、地形・地質学的時間スケールで生じる侵食速度の分布図が必要となる。我が国において一般的な侵食速度の分布図(Yoshikawa,. 1974;藤原ほか, 1999;長谷川ほか, 2005)は、数十年程度の期間のダム堆砂量を用いて算出された流域の平均侵食速度に基づいたものである。しかし、近年、宇宙線生成核種(TCN)法を用いて、数百年~一万年程度の期間の流域の平均侵食速度を算出した研究が我が国においても行われるようになった。そこで、本研究では、地質環境の長期安定性評価に資するため、TCN法を用いて算出された侵食速度データならびにそれらと地形量(流域の平均斜面傾斜)との関係に基づき、従来よりも長期間の侵食速度の分布図を作成した。発表では、侵食速度分布図の作成方法、既往のダム堆砂速度に基づいた侵食速度分布図(藤原ほか, 1999)との比較の結果、について説明する。

謝辞:本報告は、経済産業省資源エネルギー庁委託事業「平成31年度高レベル放射性廃棄物等の地層処分に関する技術開発事業(地質環境長期安定性評価技術高度化開発)」の成果の一部である。