JpGU-AGU Joint Meeting 2020

講演情報

[J] ポスター発表

セッション記号 H (地球人間圏科学) » H-CG 地球人間圏科学複合領域・一般

[H-CG35] 圏外環境における閉鎖生態系と生物システムおよびその応用

コンビーナ:篠原 正典(帝京科学大学)、富田ー横谷 香織(筑波大学生命環境系)、加藤 浩(三重大学 地域イノベーション推進機構 先端科学研究支援センター 植物機能ゲノミクス部門)

[HCG35-P05] 生命の捉え方・・その分野間の違いの整理を試みる

*篠原 正典1 (1.帝京科学大学)

キーワード:生命、進化、階層

生命とはどのようなものか。地球以外にも存在しうるのか。存在するとしたらどのような形があり得るのか。

これまで観測の難しかった地球の“深部”での探究、地球の生物環境圏外での探究、また、いわゆる遺伝ベースの生物進化や文化進化への理解の深化や、人工生命・人工知能などの誕生からそれらへの関心の高まりにより、近年、様々な形での生命そのものの議論が、そして、その生命たちが“場”として競合する土俵そのものの問題が議論されている。最近では、理論物理学者の気鋭マックス・テグマークなども、生物に関して論考を深め『Life 3.0: Being Human in the Age of Artificial Intelligence』という著作を発表し、議論が過熱している。演者は、生物の“表現系”からその研究をすすめている動物行動学者であるが、これまでレーンやメイナード=スミスなどが考察してきた進化の階層(transition)の視点を参考にしつつ、こうした幅広い分野からの論考の整理を試みたので報告する。