JpGU-AGU Joint Meeting 2020

講演情報

[J] ポスター発表

セッション記号 H (地球人間圏科学) » H-GM 地形学

[H-GM03] 地形

コンビーナ:八反地 剛(筑波大学生命環境系)、瀬戸 真之(福島大学うつくしま福島未来支援センター)

[HGM03-P06] 2019年台風19号により冠水した河川公園の地形変化

*谷口 圭輔1新井 宏受1吉田 博文1藤田 一輝1山崎 琢平1前川 暁洋1遠藤 徳孝2 (1.福島県環境創造センター、2.金沢大学)

キーワード:河川、令和元年台風19号(ハギビス)、無人航空機

2019年10月に日本に上陸した台風19号(ハギビス)は、福島県を含む東日本の広い地域で甚大な被害をもたらした。福島県の浜通り地域に位置する新田川流域では、10月11日から12日にかけて300mmを超える記録的な豪雨が観測された。これにより、新田川と支流の北川の合流点付近に位置する河川公園では、公園施設の一部の流失及び公園内への土砂の堆積などが起こった。そこで、本研究では、UAVを用いた写真測量で得た詳細なDSMをもとに、今回の出水イベントによる地形変化の評価を試みた。
UAV (DJI製Phantom 4 ver.2) を用いて、高さ50mから2019年11月28日に583枚の写真を撮影した。また、河川公園上の11地点に地上基準点 (GCP) を設置し、DGPS (SOKKIA製GIR 1600) により緯度・経度を、オートレベル (Nikon製 AP-8) により標高をそれぞれ測定した。以上のデータを元に、Agisoft photoscan 1.4.5 を用いて、50cm-DSMを作成した。
観測区間に5つの測線を設け、写真測量で得た50cm-DSMによる横断面と、国土地理院が2012年に実施したレーザー測量による1m-DEMの横断面とを比較した。新田川の左岸側では、河川公園の縁辺部が水平方向に最大26m程度侵食された一方、右岸側には新たな砂礫の堆積が確認された。