[HQR05-04] マルチビーム測深による浅海底の可視化:サンゴ礁から海戦跡まで
★招待講演
キーワード:マルチビーム測深、浅水域調査、地形学、水中文化遺産、戦争遺跡
水深130m以浅の浅海域は、氷期・間氷期の海面変化に伴って侵食・堆積作用を交互に受けながら地形がつくられる地域である。しかし、従来の地形学では可視化され議論されることが極めて少なかった。私の研究室では2010年に科研費にてワイドバンドマルチビーム測深機を導入し、水深1~400 mまでの海底地形を1~2 mグリッドの高解像度で可視化することに成功した。これまでに琉球列島などで測深を実施し、世界でも最高解像度の浅海域地形情報を得ることに成功している。
本発表では浅海底の可視化の可能性について、我々のグループの研究を基に紹介する。事例としては、琉球列島のサンゴ礁地形、石垣島名蔵湾にて発見した大規模な沈水カルスト地形とサンゴ群集、16~19世紀の四爪鉄錨と壺が見つかった石垣島西岸の屋良部崎沖水中遺跡、第二次大戦末期に日本軍特攻機の攻撃によって航行不能となり沖縄島沖の水深40mに沈んだ軍艦エモンズの研究例を紹介する。
沿岸浅海域は人の居住域に近いにもかかわらず科学的知見が驚くほど少ない。今後、地球科学と考古学や社会科学が協働することによって先進的研究を進めていくことができるフィールドである。
本発表では浅海底の可視化の可能性について、我々のグループの研究を基に紹介する。事例としては、琉球列島のサンゴ礁地形、石垣島名蔵湾にて発見した大規模な沈水カルスト地形とサンゴ群集、16~19世紀の四爪鉄錨と壺が見つかった石垣島西岸の屋良部崎沖水中遺跡、第二次大戦末期に日本軍特攻機の攻撃によって航行不能となり沖縄島沖の水深40mに沈んだ軍艦エモンズの研究例を紹介する。
沿岸浅海域は人の居住域に近いにもかかわらず科学的知見が驚くほど少ない。今後、地球科学と考古学や社会科学が協働することによって先進的研究を進めていくことができるフィールドである。