JpGU-AGU Joint Meeting 2020

講演情報

[J] ポスター発表

セッション記号 H (地球人間圏科学) » H-QR 第四紀学

[H-QR05] 水中遺構に記録される災害と人の営み

コンビーナ:谷川 亘(国立研究開発法人海洋研究開発機構高知コア研究所)、徳山 英一(高知大学海洋コア総合研究センター)、山崎 新太郎(京都大学防災研究所)

[HQR05-P02] 高知県浦ノ内湾奥から採取された海洋コアの堆積物の特徴とその意義

*村山 雅史1谷川 亘2井尻 暁2星野 辰彦2廣瀬 丈洋2富士原 敏也2北田 数也2捫垣 勝哉3徳山 英一4浦本 豪一郎4新井 和乃4近藤 康生3山本 裕二4黒田郡 調査隊チーム一同4 (1.高知大学農林海洋科学部海洋資源科学科、2.国立開発法人海洋研究開発機構、3.高知大学大学院総合人間自然科学研究科理学専攻、4.高知大学海洋コア総合研究センター)

キーワード:黒田郡遺構調査、浦ノ内湾、イベント堆積物

黒田郡遺構調査の目的で,高知県浦ノ内湾の最奥部(水深10m)から採取した堆積物コアを解析した。当時の海洋環境や生物相の変遷履歴も復元することもおこなった。高知県土佐湾の中央部に位置する浦ノ内湾は,横浪半島の北側に面し,東西に細長く,12kmも湾入する沈降性の湾として知られている。高知大学調査船「ねぷちゅーん」を用いて、バイブロコアリングによって4mの堆積物コアが採取された。採取地点は,周囲からの河川の影響はないため,本コア試料は,湾内の詳細な環境変動を記録していると考えられる。採取されたコア試料は,X線CT撮影,MSCL解析後,半割をおこない肉眼記載や頻出する貝の採取,同定をおこなった。 堆積物の岩相は,olive色のsity clayであり,全体的に多くの貝殻片を含む。コア上部付近は,黒っぽい色を呈し強い硫化水素臭がした。また,コア下部に葉理の発達したイベント堆積物が認められ,その成因について今後検証する予定である。