JpGU-AGU Joint Meeting 2020

講演情報

[E] ポスター発表

セッション記号 M (領域外・複数領域) » M-AG 応用地球科学

[M-AG42] CTBT IMS Technologies for Detecting Nuclear Explosion and Their Applications to Earth Science

コンビーナ:Ozel Nurcan Meral(Comprehensive Nuclear-Test-Ban Treaty Organization)、松本 浩幸(国立研究開発法人海洋研究開発機構)、鎌谷 紀子(東京大学地震研究所)、直井 洋介(国立研究開発法人日本原子力研究開発機構)

[MAG42-P01] 日本のCTBT国内運用体制の下で実施されている統合運用試験の概要

*江村 亮平1乙津 孝之1本橋 昌志1坂本 豊実1岩田 総司1藤井 孝成1野上 麻美1岩國 真紀子1 (1.一般財団法人 日本気象協会)

キーワード:CTBT、国内データセンター、地震、波形解析、事象識別解析

一般財団法人 日本気象協会(JWA)では、波形データ解析および地震・微気圧振動観測所の運用および保守を担当する包括的核実験禁止条約(CTBT)の国内データセンター(NDC-1)を暫定運用している。
NDC-1には主に2つの役割がある。
1:地震波および微気圧振動に係る波形データの収集・解析・評価を行い、技術的な観点からのアドバイスを行う
2:国際監視制度(IMS)の監視施設の維持・管理(国内8地点)
NDC-1における暫定運用の一環として、事務局やNDC-2と連携して、約1週間にわたる連続監視を伴う統合運用試験を年に2,3回実施している。この試験では、解析要員の養成と技量の維持・向上に資するとともに、システム運用上の課題や問題点の把握、地震波自動監視システムや解析要員による解析結果の検証などを目的としている。
具体的には、NDC-1の本運用時における核実験監視活動を想定して、地震波自動監視システムの試験運用を行うとともに、予め設定した監視対象領域内でイベントの発生が示唆された場合、解析者が詳細解析を実施し、そのイベントの発生位置や特徴(爆発事象か否か)を精査している。また、試験結果をとりまとめ、解析結果の検証と課題の抽出を行っている。
さらに、統合運用試験を通じて明らかとなった課題や問題点に対応するため、統合運用試験実施後に、監視技術や解析手法の改良・高度化が実施されている。監視技術・解析手法の改良・高度化における検討結果は、運用している各種システムに反映され、次なる統合運用試験を通じて検証されることとなる。
本発表では、さらに事務局やNDC-2との連携も含めて、その取り組みを紹介する。