JpGU-AGU Joint Meeting 2020

講演情報

[J] 口頭発表

セッション記号 M (領域外・複数領域) » M-AG 応用地球科学

[M-AG44] 福島原発事故により放出された放射性核種の環境動態

コンビーナ:津旨 大輔(一般財団法人 電力中央研究所)、高橋 嘉夫(東京大学大学院理学系研究科地球惑星科学専攻)、恩田 裕一(筑波大学アイソトープ環境動態研究センター)、北 和之(茨城大学理学部)

[MAG44-10] 福島第一原発事故環境放射能データベース

*青山 道夫1大谷 直子1恩田 裕一1 (1.筑波大学 生命環境系 アイソトープ環境動態研究センター)

キーワード:データベース、東電福島第一原発事故

地上、海洋、大気、生物、人間の環境に関係なく、福島第一原子力発電所事故(FNPP1)後の環境放射能に関するすべての測定データとメタデータサンプルについて、DOIを付与して英語のWebサイトで出版できるシステムの運用を2019年7月に開始した。このシステムでは、時間、緯度、経度、高度/深度、空間、放射性核種の名前、およびサンプルのタイプを指定することで、このサイトにあるすべての生データを串刺しで検索できる。このプレゼンテーションでは、本システムの概要を紹介し、今後の必要な行動について議論する。FNPP1事故後に測定された多くのデータは研究者や政府機関によって保持されているが、それらの一部は生データは公開されておらずあるいは日本語で書かれたレポートのみである。このような場合、それらは消滅し、将来の世代に引き継がれないことになる。従って、これらのデータを収集しフォーマットし、DOIを付加して出版する必要がある。また書誌情報を作成し合わせて公開できる。我々の活動は、生データが次の世代のために残ることを保証するものである。このサイトでのデータ公開に加えて、IAEAや日本の政府機関、規制機関などからさまざまな形式ですでに公開されているデータも合わせて串刺しで検索する準備が行われている。 さらにFNPP1事故の前に実施された研究およびモニタリングデータも収集され、将来の世代のために公開できるようにしている。少ない人的資源で公開できるデータシートを作成するために、標準データformatが提示され、検索可能なテーブルも同時に作成できます。汎用サーバーの一部がデータの公開とダウンロード用に使用されている。データ検索用には、DB専用のサーバーを1つ運用している。当サイトのオープンポリシーは、Creative Commons Attribution 4.0 International Licenseの下で完全公開である。公開および検索用のハードウェアシステムとソフトウェアが確立された。今後の課題は、データの種類と数を増やすことと、システムを使いやすくすることである。次世代の研究のためにデータ提供にご協力ください。