JpGU-AGU Joint Meeting 2020

講演情報

[J] 口頭発表

セッション記号 M (領域外・複数領域) » M-GI 地球科学一般・情報地球科学

[M-GI41] 情報地球惑星科学と大量データ処理

コンビーナ:村田 健史(情報通信研究機構)、本田 理恵(高知大学自然科学系理工学部門)、野々垣 進(国立研究開発法人 産業技術総合研究所 地質調査総合センター)、堀之内 武(北海道大学地球環境科学研究院)

[MGI41-07] 局地的気温予測精度の感度実験

*小林 竜星1小郷原 一智1 (1.滋賀県立大学)

キーワード:深層学習、大気

現在の電源は80%程度を化石燃料に頼っており,地球温暖化抑止のためにも太陽光や風力といった再生可能エネルギーが注目されている.太陽光発電や風力発電の電力効率運用のためには,発電出力の予測が重要となるため,自然条件の予測が必要となる.しかし,専門知識のない事業者等が予測を試みようとする際にはどのような量をどれくらいの期間用意すれば何をどれくらいの精度で予測が出来るのかということはわからない.そこで,本研究では将来的には日射や風速の予測も念頭に置きつつも,第1段階として最も予測が簡単と考えられる気温に注目し,気温の予測精度が,用いる説明変数を気温のみ,気温と日射量,気温と日射量と風向のそれぞれの場合にどれほど変化するかを調査した.その結果,8年分のデータを用いて,7日分の時系列データから0.5~1時間先の平均気温を予測する場合の予測精度が最も良かった.気温のみ用いた場合の平方根2乗誤差が0.60℃,気温と日射量を用いた場合は0.58℃,気温と日射量および風向を用いた場合は0.57℃であった.説明変数となる入力の物理量を増やしたほうが精度が高くなり,気温と日射量および風向を用いた場合に平方根2乗誤差が最小の0.57℃となった.