JpGU-AGU Joint Meeting 2020

講演情報

[E] 口頭発表

セッション記号 M (領域外・複数領域) » M-IS ジョイント

[M-IS17] アストロバイオロジー

コンビーナ:薮田 ひかる(広島大学大学院理学研究科地球惑星システム学専攻)、杉田 精司(東京大学大学院理学系研究科地球惑星科学専攻)、深川 美里(国立天文台)、藤島 皓介(東京工業大学地球生命研究所)

[MIS17-03] 星間での宇宙線による複雑態アミノ酸前駆体生成の検証

★招待講演

*小林 憲正1倉本 想士1佐藤 智仁1中山 美紀2三田 肇2吉田 聡3福田 一志4小栗 慶之4柴田 裕実5癸生川 陽子1 (1.横浜国立大学大学院工学研究院・理工学府、2.福岡工業大学、3.量子科学技術研究開発機構、4.東京工業大学、5.大阪大学)

キーワード:アミノ酸前駆体、非ストレッカー型反応、宇宙線、分子雲、複雑有機物、化学進化

地球上での生命誕生に地球外有機物が重要な役割を果たしたことが示唆されている。宇宙から供給されたアミノ酸前駆体の種類によって原始地球上での化学進化の道筋が大きく変わると考えられる。隕石(炭素質コンドライト)の抽出液中にアミノ酸が検出されており、その多くは加水分解してアミノ酸となるアミノ酸前駆体であるが、その構造に関する研究はほとんどない。アミノ酸生成機構としてストレッカー合成を想定した場合、前駆体(中間体)はアミノニトリル類かアミノ酸アミドとなる。本研究では分子雲環境模擬実験により生じるアミノ酸前駆体の解析を行い、その結果に基づいて原始地球におけるアミノ酸前駆体からの新たな化学進化のシナリオを考察した。