JpGU-AGU Joint Meeting 2020

講演情報

[J] 口頭発表

セッション記号 M (領域外・複数領域) » M-IS ジョイント

[M-IS21] ジオパーク

コンビーナ:田所 敬一(名古屋大学地震火山研究センター)、尾方 隆幸(琉球大学島嶼防災研究センター)、大野 希一(島原半島ジオパーク協議会事務局)、有馬 貴之(横浜市立大学)

[MIS21-03] ジオパークにおけるジオストーリーの構築と変遷: 自然科学分野と人文科学分野の双方向から見たジオストーリー

*中谷 勧1 (1.和歌山大学大学院観光学研究科)

キーワード:ジオサイト、自然科学分野による分類、人文科学分野による分類、ジオストーリー

2008年に7か所のジオパークが日本に誕生してから12年が経過した。現在は9か所のユネスコ世界ジオパークと34の日本ジオパークが認定され、ジオパーク運動は大きな広がりを見せている。その間に、ジオパークやジオツーリズムに関しての定義についても様々な議論が交わされ、現在、日本ジオパーク委員会は、ジオパークを「地域の地史や地質現象がよくわかる地質遺産を多数含むだけでなく、考古学的・生態学的もしくは文化的な価値のあるサイトも含む、明瞭に境界を定められた地域」と定義し、認定・再認定に関して文化的側面にも注意を払うようになっている。それに合わせて、各ジオパークにおいても、文化的、すなわち人間活動の関わりといった視点から、ジオサイトを選定し、またジオストーリーを再構築する傾向がみられる。本発表においては、日本のジオパークのジオストーリーが、自然科学的分野に加えて人文科学的分野をいかに取り入れ、またそれをどのようにジオストーリーの構成に生かしているのか、またその構成がどのように変化したのかといったことに関して、いくつかの指標を用いて可視化することを試みる。