JpGU-AGU Joint Meeting 2020

講演情報

[J] 口頭発表

セッション記号 M (領域外・複数領域) » M-IS ジョイント

[M-IS26] 地震・火山等の地殻活動に伴う地圏・大気圏・電離圏電磁現象

コンビーナ:児玉 哲哉(宇宙航空研究開発機構研究開発部門第一研究ユニット)、長尾 年恭(東海大学海洋研究所)

[MIS26-05] 1995年神戸地震時、暗いはずの夜空はなぜ明るく変色したのか?

*榎本 祐嗣1山辺 典昭1杉浦 繁貴2近藤 斎2 (1.信州大学 上田キャンパス Fii、2.㈱コンポン研究所)

キーワード:1995神戸地震、地震発光、TEC

1995年神戸地震(5:46LT)の直前から直後にかけて暗いはずの西の空に異変が起きた。「大揺れが始まったときの空の色は、最初の薄紫、白からだんだん赤に変わって...」(坂口秀,1995年神戸での体験から『どうして光るのか? 地震に伴う発光現象―体験談から室内実験までー』2007)。類似の目撃証言はこの他にも多い(弘法海 淸『前兆証言1519』東京出版)。証言を裏付ける写真も撮影された。一つは地震の直前、東灘区から雲の隙間から橙や黄色の光が漏れている。今一つは地震直後、大阪府和泉市から赤から紫に変わる雲が写されていて坂口さんの証言を裏付けている。神戸地震から25年、これらの写真は発光現象としてアカデミアでも取り上げられたが、原因の究明に至っていない。地震発生時刻の太陽光は震源上空の高度約300kmを射していることから、最近明らかになりつつある地震活動に由来した震源上空のTEC変動と非線形光学現象との関連性を検討する。