JpGU-AGU Joint Meeting 2020

講演情報

[J] ポスター発表

セッション記号 M (領域外・複数領域) » M-IS ジョイント

[M-IS27] 地球流体力学:地球惑星現象への分野横断的アプローチ

コンビーナ:伊賀 啓太(東京大学大気海洋研究所)、吉田 茂生(九州大学大学院理学研究院地球惑星科学部門)、柳澤 孝寿(国立研究開発法人海洋研究開発機構 海域地震火山部門)、相木 秀則(名古屋大学)

[MIS27-P07] 底面が回転する円筒容器内の流れの上を伝播する波の共鳴

*伊賀 啓太1 (1.東京大学大気海洋研究所)

キーワード:回転流体、不安定、波の共鳴、室内実験

地球や惑星の大気では、軸対称な環境からしば非軸対称な構造が形成される。そのような非軸対称な流れは、水で満たして底が高速に回転する円筒容器を用いた非常に単純な室内実験で実現できる。
このような現象の理論的解析のためには、基本場となる軸対称流が必要となる。これまで境界層理論を用いて軸対称流を解析してきたが、室内実験の軸対称レジームの水面高を正確に予測するような基本場軸対称流を得た。
得られた流れ場に基づいて、浅水系のもとで不安定を調べると、不安定性解析と室内実験とで結果が異なっているところも見られた。この不安定を反対向きに伝播する波の共鳴の考え方を用いて考察した。この不安定は地形性ロスビー波と側壁に沿って伝わる重力波の共鳴によって起こると考えられる。特に、重力波の伝播は水の層の有限な深さを考慮して評価する必要がある。