[MIS28-P07] 長島愛生園資料に残された戦前の黒点観測記録
キーワード:太陽黒点
ハンセン病療養所である国立長島愛生園では、京都大学の花山天文台の初代台長であった山本一清が昭和16年が同園にて慰問公演を行ったことがきっかけで天文台が園内に設立され、天文および気象観測を行っていた。太陽黒点の観測スケッチもその一つである。山本の資料は花山天文台に寄託されており、そのなかにも山本と愛生園の交流が記されている。山本一清は現代まで続く日本のアマチュア天文学の基礎を作った人物であり、各地で黒点観測は行われており、愛生園での天文観測はその一部であるとともに、学術的目的にとどまらない科学の在り方を理解する上での一つの示唆となる。