[MZZ57-P04] 北東太平洋の海山上で採取されたタイプの異なるマンガンノジュールの形成過程
キーワード:マンガンノジュール、μフォーカスX線CT、10Be、北東太平洋
マンガンノジュールは,海底に眠る低品位の大規模鉱床であり,今後の開発が期待されている。しかし,成因論に関しては十分に理解されているわけではない。本研究では,報告例の少ない北東太平洋の海山上から採取された異なる3つの産出タイプのマンガンノジュールについて,内部構造,元素濃度、形成年代から形成過程について明らかにすることを目的とした。学術研究船「白鳳丸」で行われたKH-17-03次航海の際にで採取された、海底表層面にあった被覆の薄い試料、堆積物中に埋没していた試料、直径8㎝の大きな塊状の試料の3つの産出タイプを解析試料とした。µフォーカスX線CTを使った内部微細構造を観察,X線分析顕微鏡を使った元素濃度分布、加速器質量分析から10Be年代を求めた。
その結果,①海底表層面から産出した被覆の薄い試料は、堆積物の埋没面を境に海水中で形成された部分は厚く層状、堆積物中で形成された部分は海水中より薄いくスポンジ状で、その層厚比は約2:1であった。②海水中で形成された部分は元素濃度の相関は明瞭で、堆積物中のそれは不明瞭であった。③海水中では成長速度はほぼ一定で、堆積物中では成長速度は一定ではなかった。以上の結果から、酸化的な環境である海水中、還元的な環境である堆積物中で,それぞれ元素濃度分布と成長速度に違いがあることが分かり、形成環境がマンガンノジュールの構造や元素濃集に影響を与えるたことが示唆された。
その結果,①海底表層面から産出した被覆の薄い試料は、堆積物の埋没面を境に海水中で形成された部分は厚く層状、堆積物中で形成された部分は海水中より薄いくスポンジ状で、その層厚比は約2:1であった。②海水中で形成された部分は元素濃度の相関は明瞭で、堆積物中のそれは不明瞭であった。③海水中では成長速度はほぼ一定で、堆積物中では成長速度は一定ではなかった。以上の結果から、酸化的な環境である海水中、還元的な環境である堆積物中で,それぞれ元素濃度分布と成長速度に違いがあることが分かり、形成環境がマンガンノジュールの構造や元素濃集に影響を与えるたことが示唆された。