[O04-P60] ストロマトライトの縞模様から読み取る白亜紀の夏と冬
キーワード:ストロマトライト、シアノバクテリア
南米ボリビア多民族国のアンデス山脈の白亜紀後期の地層から算出する、岩相の異なる3種類のストロマトライトの断面にみられる縞模様の成因について研究した。薄片観察によれば、縞模様はCaCO3(方解石)の粒からなる、厚さ2mm以下の明層と暗層の薄層で構成されている。明層と暗層は、層厚の変化の幅、CaCO3の粒形や形状の違いが認められる。特に、層厚の大きさの違いが顕著で、これは海水中のCO2濃度の変化によるCaCO3の晶出量の違いによるものである。海水中のCO2濃度の変動は、シアノバクテリアの光合成量と海水中のCO2の溶解度を関連付けて考察を行った。その結果、縞模様は季節変化と対応していると結論付けた。