JpGU-AGU Joint Meeting 2020

講演情報

[J] 口頭発表

セッション記号 O (パブリック) » パブリック

[O-06] キッチン地球科学:手を動かす実験で頭脳を刺激しよう!

コンビーナ:熊谷 一郎(明星大学理工学部)、久利 美和(気象庁)、市原 美恵(東京大学地震研究所)、栗田 敬、座長:熊谷 一郎(明星大学理工学部)

[O06-06] CO2濃度を測ると換気したくなる

*はしもと じょーじ1 (1.岡山大学大学院自然科学研究科)

キーワード:電子工作、二酸化炭素

市販されているCO2濃度測定器を使って部屋のCO2濃度を測定した結果を用いて,非専門家によるCO2濃度測定について議論する.
今回使用したのはCUSTOM社のCO2モニターCO2-miniである.2020年2月においてはアマゾンで購入することができる.CO2濃度の測定範囲は0-3000ppm.給電にはUSBを用いることになっていて,USBケーブルを接続するだけでCO2濃度が測定される.
この給電のためについているUSBは,実は信号のやりとりもできるようになっている.USB経由でCO2の測定値を取り出す機能は説明書などに記載されていないので,公式にサポートされているものではないと思われる.動作保証もされていないと思うので,その使用には注意が必要であるが,測定値をUSB経由で取り出して記録することができるのは便利である.
装置を居室においてCO2濃度を測定すれば,人が吐き出すCO2によって部屋のCO2濃度が変化することを簡単に確認することができる.部屋の中にいる人の数,換気の有無,ガスコンロの使用,などによってCO2濃度は大きく変化する.測定されたCO2濃度を使うと,人が吐き出すCO2の量,換気の効率,などを評価することができる.
いつものことではあるが,較正をどのようにおこなうかは,今後の課題である.市販品を使うのは,お手軽であるからであるが,装置がブラックボックスになってしまうことは問題である.スキルのある人は,市販品を買わずに部品を購入して自分で組み立てるのがいいかもしれない.