JpGU-AGU Joint Meeting 2020

講演情報

[E] ポスター発表

セッション記号 P (宇宙惑星科学) » P-EM 太陽地球系科学・宇宙電磁気学・宇宙環境

[P-EM11] 太陽圏・惑星間空間

コンビーナ:岩井 一正(名古屋大学 宇宙地球環境研究所)、成行 泰裕(富山大学学術研究部教育学系)、坪内 健(電気通信大学)、西野 真木(宇宙航空研究開発機構宇宙科学研究所)

[PEM11-P08] 太陽の彩層において並走する高速プロトンの磁気的結合による集団運動

*唐澤 信司1 (1.宮城工業高等専門学校 名誉教授)

キーワード:彩層、コロナ、スピキュール、フレア、カスプ構造、電磁流体力学

太陽の彩層には多くのスピキュールがあります。これは彩層の底部から上部に高速で上昇するプロトン(H+)が磁気的作用により運動を揃えて速度を増加して衝突して電離した発光です。コロナ領域に到達すると平均自由行程が長くなり衝突電離は減少します。太陽の表層においてはH+の持つ運動量で電子の運動を変えますが、電磁波や電子の運動量によってH+の運動を変えることができません。並走する高速のH+が互いに磁気的に結合し、H+が電子と高速で並走すれば磁気的に反発します。H+と共に動く磁界が垂直方向に電界を発生してその電界に電子がともに動きます。H+と反対方向に高速で運動する電子とは磁気的に引き合いますが、衝突して再結合する機会はわずかです。並走するH+の磁気引力がクーロンの斥力と等しくなる距離deqをμ0(qv)2/(2πdeq) =(q)2/(deq)2という関係から求めると秒速100㎞/secの場合に、は0.5mmとなります。
 ループ状のプラズマの頂上にとがった構造(カスプ構造)ができて、そこから軟X線が放出されています。その軟X線は磁気リコネクションにより発生するという電磁流体論があります。しかし、H+が磁気的引力で束なり交叉するとカスプ構造なり、そこで軟X線を放出します。先行するプラズマより後続のプラズマが大きく発達すると高速になり、フレアが発生します。
運動量を持つH+群は金星では昼半球の西側の側面の上空の大気を加速し、東側を減速するように吹き抜けるので、西側が広いスパー ローテションを引き起こします。太陽風は様々な影響を太陽系に及ぼします[1]。
[1] 唐澤 信司,“地球の電離層に及ぼす太陽風の高速の陽子群の影響”, 信学技報 Vol. 119, No. 203, SAP2019-70, pp. 1-6, http://www7b.biglobe.ne.jp/~shinji-k/Jp2019IEICE%20A-P.pdf