[PEM13-09] 磁気圏電離圏全球結合系解明に向けたイオノグラムの自動読み取り
キーワード:イオノグラム 、P-E結合
宇宙天気現象は、太陽から吹き付ける太陽光、太陽風、高エネルギー粒子を入力として、地球磁気圏、電離圏、大気圏が様々な形で結合した結果発現する。特に電離圏は磁気圏現象、大気現象との結合が電流系の励起やプラズマの運動として現れる領域であり、様々な宇宙天気現象を包括的に理解するために電離圏の性質を知ることは大変重要である。
電離圏の一次観測データであるイオノグラムは、電離圏の高度変化や電子密度など、電離圏プラズマの運動の様相を捉える上で大変有用な情報を与えてくれる。イオノグラムの研究は古くから行われているものの、その変動パターンの多さや複雑さから自動で読み取る手法が確立されておらず、宇宙天気データとしての統計的な特性や多種データと組み合わせた活用がしにくい状況にある。
このような背景を踏まえ、本研究では画像解析技術を応用した新たな自動読み取り手法の開発に取り組んでいる。現在行っている自動読み取りのための処理は以下のとおりである。1.反射強度に比例したデータ抽出。 2.点の密度に応じたエコートレースの抽出。4.離散ノイズの除去。3.エコートレースの下端座標抽出処理。この手法を用いて各層のトレース、高度、臨界周波数の自動読み取りに成功した。これによりイオノグラムの客観的な大量データ処理が可能となり、様々な大気-電離圏結合を含む様々な宇宙天気現象の解明に役立てることが期待される。
本研究では、この自動読み取り手法で得られたデータの応用例の一つとして、サブストーム発達過程、回復層におけるP-E結合(極域ー赤道電離圏電磁結合)を調査した。Yoshikawa et al.(2012)で提案された全球Cowling-channelモデルについて、Imajo(2015)にて、サブストーム開始時、昼間側の中低緯度領域、磁気赤道域で電離圏電流が確認されている。一方、その後の発達過程、回復層の昼夜結合・P-E結合の様相では殆ど明らかになっていない。本講演では、FW-CWレーダーによる電場観測データ(イオノグラム)とSuperMAG・MAGDASの磁場観測データを同時比較し、サブストーム時の電場の増減とLT依存性を調査結果について報告する。
電離圏の一次観測データであるイオノグラムは、電離圏の高度変化や電子密度など、電離圏プラズマの運動の様相を捉える上で大変有用な情報を与えてくれる。イオノグラムの研究は古くから行われているものの、その変動パターンの多さや複雑さから自動で読み取る手法が確立されておらず、宇宙天気データとしての統計的な特性や多種データと組み合わせた活用がしにくい状況にある。
このような背景を踏まえ、本研究では画像解析技術を応用した新たな自動読み取り手法の開発に取り組んでいる。現在行っている自動読み取りのための処理は以下のとおりである。1.反射強度に比例したデータ抽出。 2.点の密度に応じたエコートレースの抽出。4.離散ノイズの除去。3.エコートレースの下端座標抽出処理。この手法を用いて各層のトレース、高度、臨界周波数の自動読み取りに成功した。これによりイオノグラムの客観的な大量データ処理が可能となり、様々な大気-電離圏結合を含む様々な宇宙天気現象の解明に役立てることが期待される。
本研究では、この自動読み取り手法で得られたデータの応用例の一つとして、サブストーム発達過程、回復層におけるP-E結合(極域ー赤道電離圏電磁結合)を調査した。Yoshikawa et al.(2012)で提案された全球Cowling-channelモデルについて、Imajo(2015)にて、サブストーム開始時、昼間側の中低緯度領域、磁気赤道域で電離圏電流が確認されている。一方、その後の発達過程、回復層の昼夜結合・P-E結合の様相では殆ど明らかになっていない。本講演では、FW-CWレーダーによる電場観測データ(イオノグラム)とSuperMAG・MAGDASの磁場観測データを同時比較し、サブストーム時の電場の増減とLT依存性を調査結果について報告する。