JpGU-AGU Joint Meeting 2020

講演情報

[E] ポスター発表

セッション記号 P (宇宙惑星科学) » P-PS 惑星科学

[P-PS07] 太陽系小天体:リュウグウとベヌーの探査および太陽系小天体全般

コンビーナ:中本 泰史(東京工業大学)、岡田 達明(宇宙航空研究開発機構宇宙科学研究所)、Dante S Lauretta(University of Arizona)、石黒 正晃(ソウル大学物理天文学科)

[PPS07-P07] リュウグウクレーターリムの東西不対称性について

*平田 直之1並木 則行2 (1.神戸大学、2.国立天文台)

キーワード:リュウグウ、衝突クレーター、はやぶさ2

はやぶさ2のLIDAR観測によると、赤道にあるクレーターのリムには明らかな西高東低の東西不対称性が認められる。自転の効果、特にコリオリ力や自転していることによる慣性速度によって、似たようなクレーターエジェクタの東西不対称性が生じうることが過去の研究で知られている。リュウグウはかつて高速自転をしていたと考えられているため、自転速度を関数として、クレーター周辺のエジェクタ分布がどうなるのか解析した。結果として、リュウグウが3.6時間程度で自転していると仮定すると、クレーターリムに東西不対称性を作りうることがわかった。Urashima, Cendrillon, Kolobokといったクレーターは、リュウグウがかつてfast rotatorであった時代に形成されたクレーターであるのかもしれない。対して、あきらかな対称性のないBraboクレーターは自転が落ち着いてから形成されたものかもしれない。