[PPS09-P07] N体計算を用いた巨大天体衝突に伴う衛星系形成のパラメータスタディ
キーワード:衛星形成、N体計算、巨大衝突
惑星形成過程の最終段階では原始惑星と微惑星との衝突が頻繁に起こると考えられている.衝突によって生じる破片は原始惑星の周囲にデブリ円盤を形成し,集積して衛星になると考えられる.地球の月も巨大衝突で形成可能であることが数値計算で示されており,そのパラメータの調査も行われてきた.一方で,巨大天体衝突による衛星系形成の系統的な研究は数値計算上の困難からほとんど行われてこなかった.
しかし,系外惑星周りの衛星系は今後重要な観測ターゲットとなることが期待されるため,一般的な衛星の形成過程を理解することは重要である.そこで,本研究では多様な衛星系の形成条件を明らかにするため,衝突破片円盤の質量と半径をパラメータとして系統的なN体計算を行い,形成された衛星の位置・個数・質量との関係を調査した.結果,ロッシュ半径のやや外側に最大の衛星が一つでき,円盤が広い場合にはさらに円盤の外側で比較的小さな衛星が複数個できることがわかった.
しかし,系外惑星周りの衛星系は今後重要な観測ターゲットとなることが期待されるため,一般的な衛星の形成過程を理解することは重要である.そこで,本研究では多様な衛星系の形成条件を明らかにするため,衝突破片円盤の質量と半径をパラメータとして系統的なN体計算を行い,形成された衛星の位置・個数・質量との関係を調査した.結果,ロッシュ半径のやや外側に最大の衛星が一つでき,円盤が広い場合にはさらに円盤の外側で比較的小さな衛星が複数個できることがわかった.