JpGU-AGU Joint Meeting 2020

講演情報

[E] ポスター発表

セッション記号 S (固体地球科学) » S-CG 固体地球科学複合領域・一般

[S-CG59] 地殻表層の変動・発達と地球年代学/熱年代学の応用

コンビーナ:長谷部 徳子(金沢大学環日本海域環境研究センター)、末岡 茂(日本原子力研究開発機構)、Frederic Herman(University of Lausanne)、田上 高広(京都大学大学院理学研究科)

[SCG59-P07] 大深度ボーリングコアを利用したmulti-OSL熱年代法による10万年スケールの熱履歴推定

*小形 学1King Georgina2Herman Frédéric2末岡 茂1山田 隆二3小村 健太朗3 (1.国立研究開発法人日本原子力研究開発機構東濃地科学センター、2.Institute of Earth Surface Dynamics, University of Lausanne、3.国立研究開発法人防災科学技術研究所)

キーワード:ルミネッセンス

OSL熱年代法は、過去10~20万年の低温領域の熱履歴を推定できるため、10万年スケールの侵食史の復元に有効だと期待できる。OSL熱年代法の適用は、ルミネッセンス信号が数十万年で飽和するため、露頭試料においては侵食の速い地域(5 mm/year以上)に制限される。しかし、大深度ボーリングコアを用い、ルミネッセンス信号が飽和していない深部の試料を利用することで、侵食速度の遅い地域にも適用できる可能性がある。本研究では大深度ボーリングコアを用いて、比較的侵食速度が遅い地域(0.1 mm/year以下)と中程度の地域(0.5 mm/year前後)に対してmulti-OSL熱年代法を適用し、利用可能性を評価した。試料には東濃地域で掘削されたMIZ-1と防災科学技術研究所所有の甲山コアを用いた。本発表では、研究の進捗状況を報告する。
本発表は、経済産業省資源エネルギー庁からの委託事業である「平成31年度高レベル放射性廃棄物等の地層処分に関する技術開発事業(地質環境長期安定性評価技術高度化開発)」の成果の一部である。