JpGU-AGU Joint Meeting 2020

講演情報

[J] ポスター発表

セッション記号 S (固体地球科学) » S-CG 固体地球科学複合領域・一般

[S-CG66] 海洋底地球科学

コンビーナ:沖野 郷子(東京大学大気海洋研究所)

[SCG66-P06] 太平洋プレート上の海山におけるリフトゾーン地形の特徴

*藤本 萌1中西 正男2 (1.千葉大学大学院融合理工学府、2.千葉大学理学研究院 地球科学研究部門 理学部地球科学科 地球物理学教育研究分野)

陸上の火山の中には、火口からリフトゾーンが複数発達しているものがある。リフトゾーン(リフト帯、割れ目帯、rift zone)とはマグマが噴出する可能性のある線状の地形であり、山頂もしくは火口を起点としてそこから2、3方向にできる尾根のことである。陸上の火山におけるリフトゾーン地形はハワイ島やアフリカ北西沿岸沖のカナリア諸島で研究が進められている(例えば、Wentworth and Macdonald, 1953; Carracedo, 1994))。しかし海山のリフトゾーン地形に関しては、Vogt and Smoot (1984)による日本列島南東沖に存在する日本海山群に関する研究以来ほとんど進んでいない。その原因の一つは、リフトゾーンの研究を進めるために必要な詳細な海底地形データが不足していたことである。Vogt and Smoot (1984)で用いられた海底地形データは米国海軍で取得されたものであり、他の研究者には公開されていない。近年国内外の多くの研究船にマルチナロー音響測深機が装備され、一般の研究者が使用できる詳細な海底地形データが増加してきた。本研究ではVogt and Smoot (1984)によって研究された日本海山群以外の太平洋プレートのいくつかの海山に発達しているリフトゾーンの地形的特徴を記載した。