JpGU-AGU Joint Meeting 2020

講演情報

[J] 口頭発表

セッション記号 S (固体地球科学) » S-EM 固体地球電磁気学

[S-EM21] 電気伝導度・地殻活動電磁気学

コンビーナ:松野 哲男(神戸大学海洋底探査センター)、畑 真紀(東京大学地震研究所)

[SEM21-04] 地下環境に依存したMT応答関数の時間的変動

*佐藤 真也1後藤 忠徳2 (1.京都大学大学院工学研究科、2.兵庫県立大学大学院生命理学研究科)

キーワード:MT法、時間的変動

Magnetotelluric (MT)法は,地下深部を可視化することが可能な電磁探査法の一種である.近年では,MT応答関数の時間的変動を基に,地下環境のモニタリングの議論が試みられている.一般的には地下構造が高比抵抗かつ長周期のMT応答関数以外は電流源によるバイアスを大きく受けないが(Schmucker, 1970),局所的な電流源を考えた場合には周期10秒以下からでもその影響を受け始める(Hermance and Peltier, 1970; Pirjola, 1992).それ故,地下環境のモニタリングを行う際には,電流源に関する議論は必須である.本研究では,柿岡地磁気観測所において2000年から2009年において測定された1秒サンプリングのデータからMT応答関数の時間的変動を導出する.地磁気変動・電流源の空間勾配の評価指標には,K指数・地点間変換関数・多Ch非負値行列因子分析(Sato and Goto, submitted)を使用する.その結果,地磁気変動・電流源の空間勾配が同様の条件下においても,MT応答関数は推定誤差を越えて変動していた.地下環境に依存していると思われるMT応答関数の原因について発表で議論する.