JpGU-AGU Joint Meeting 2020

講演情報

[E] ポスター発表

セッション記号 S (固体地球科学) » S-SS 地震学

[S-SS04] 強震動・地震災害

コンビーナ:染井 一寛(一般財団法人地域地盤環境研究所)、松元 康広(株式会社構造計画研究所)

[SSS04-P14] 直線微動アレイおよび微動アレイ観測による手賀野断層周辺の地下速度構造

*吉見 雅行1鈴木 晴彦2 (1.産業技術総合研究所活断層・火山研究部門、2.応用地質株式会社)

キーワード:微動アレイ探査、直線アレイ、手賀野断層

屏風山断層に並走する手賀野断層周辺の地下構造を求めるため微動アレイ探査を行った.田中ほか(2010)は重力異常データを詳細解析し,手賀野断層が低角で屏風山断層に収斂する可能性を示した.本研究では速度構造に着目する.北落ちの逆断層である屏風山断層と手賀野断層の間に位置するKiK-net中津川(GIFH28:標高440m)では,花崗岩基盤は地下360mに位置するが,そこから3.5km北西の五百羅漢公園(標高300m)では花崗岩が露頭することから,この間の地下構造を調べることが重要であると考えた.ここに約5kmの測線を設定して微動観測を実施した。
2019年12月に2種類の観測を実施した。3成分速度計(東京測振SE-321,固有周期10秒)8台による微動アレイ観測と,応用地質製McSeis-AT(以下、Atomという)を40台用いた直線アレイ観測である。微動アレイ観測は正三角形の頂点と重心の4点からなる4点アレイとし,GIFH28付近,花崗岩露頭地点付近(MinoNW)と,これらの中間地点(MinoS)の3箇所にて実施した。GIFH28では一晩の観測,それ以外は1時間程度の観測とし,最大アレイ半径はGIFH28で500m,MinoSで375m,MinoNWで250mである.解析にはSPAC法を用いた。直線アレイ観測では固有周波数2Hzの上下動速度計Sunful製PS-2Bを用いた(鈴木ほか、2019).地震計を約50m間隔に設置し,1展開約2km,0.5kmの重複を設けて3セットの観測を行い,全体で約5kmの測線長とした.サンプリング周波数は250Hz,1回あたり40分程度の測定を実施した。解析にはCMP-SPAC法を用いた常時微動トモグラフィ法(林ほか,2018)を用いた。解析区間長は65.536秒であり、CMPのビンサイズは250mである。
GIFH28周辺の観測位相速度は,PS検層結果に基づく理論位相速度と良い対応を示した。さらに,GIFH28から北西に行くに従い位相速度が速くなり,中央本線より北西では顕著に位相速度が速くなる傾向がみられた.

謝辞
防災科学技術研究所のPS検層データを使用しました.