[SSS11-01] 常時微動に含まれる特異な相似波形
キーワード:常時微動、相似波形、反射波
勝俣(2019,日本地震学会秋季大会)は,特異な相似波形が常時微動に含まれていることを報告した.長さ0.5秒の上下動成分に8-16 Hzのバンドパスフィルターをかけて解析した結果,以下のような特徴が見られた(勝俣,2019).(1)波形相関の絶対値は0.8以上,(2)相似波形の時間間隔は10-60秒,(3)10-30 km離れた複数(7点)の観測点でほぼ同時(数秒以内)に観測される,(4)夜間より昼間に多く観測される,(5)日曜日および祝日は少ない.そして,(4)や(5)の特徴から,この特異な相似波形は自然地震の連続発生ではなく,人工的なノイズ源による振動であると述べている.これらを踏まえた上で,本研究の目的は以下の2つとする.(1)勝俣(2019)が報告した特異な相似波形が他の地域でも観測されることを示す,(2)相似波形は堆積層内部の反射波である可能性を示す.