[SVC42-P08] 二次元ビデオディスドロメータ―による降灰観測
キーワード:二次元ビデオディスドロメータ―、桜島火山、降灰、二重偏波レーダー、火山噴煙
気象研究所では、桜島で二次元ビデオディスドロメータ―(2DVD)を用いた降灰観測を行っている。2DVDは元々降水粒子を観測する地上設置型の機器であり、二重偏波レーダーの検証観測に用いられている。2DVDは、光学的な手法によって、ターゲットの粒径分布と3次元形状、落下速度を得ることができる。2DVDを用いることで高度な降灰観測が可能になると期待されるが、いくつかの欠点がある。欠点の内の1つは、2DVDが固定点で「その場」観察を実行するため、降灰の捕捉率が低いことである。さらに、機器がセンシティブなため、頻繁なメンテナンスを必要する。
2019年10月14日の観測では、桜島の黒神で2DVDによる降灰観測に成功した。観測の結果、降灰の中に扁平な小粒子の集団が存在することが分かった。火山噴煙から大きな粒子が離脱した後には、反射因子差と呼ばれる偏波パラメータが増加することが知られており、2DVDによる観測結果は、このパラメータ変化の証拠となり得る。
本発表では、2DVDによる観測方法の概要と、いくつかの観測結果について紹介する。
2019年10月14日の観測では、桜島の黒神で2DVDによる降灰観測に成功した。観測の結果、降灰の中に扁平な小粒子の集団が存在することが分かった。火山噴煙から大きな粒子が離脱した後には、反射因子差と呼ばれる偏波パラメータが増加することが知られており、2DVDによる観測結果は、このパラメータ変化の証拠となり得る。
本発表では、2DVDによる観測方法の概要と、いくつかの観測結果について紹介する。