JpGU-AGU Joint Meeting 2020

講演情報

[J] ポスター発表

セッション記号 S (固体地球科学) » S-VC 火山学

[S-VC45] 活動的火山

コンビーナ:前田 裕太(名古屋大学)、三輪 学央(防災科学技術研究所)、西村 太志(東北大学大学院理学研究科地球物理学専攻)

[SVC45-P21] 八丈島における臨時稠密微小地震観測

*金丸 諒太朗1小田 義也1東 宏幸1大森 健太郎1菅家 翔太郎1渡辺 俊樹2 (1.首都大学東京、2.名古屋大学大学院環境学研究科附属地震火山研究センタ―)

キーワード:八丈島、臨時稠密微小地震観測、震源分布

八丈島は,我が国に存在する111の活火山のうちの1つであり,火山噴火予知連絡会により「火山防災のために監視・観測体制の充実等の必要がある火山」として選定された50の火山にも位置付けられている.1605年 の噴火を最後に噴火記録はなく,火山の活動は静穏であったが,2002年の群発地震の際に八丈島西山直下にてダイクの貫入が推定される(木股ほか,2004).
このような背景のもと,首都大学東京(東京都立大学)では,東京都の火山災害研究の一環として,八丈島を対象とした火山体内部構造探査に取り組んでいる.十分な解像度で構造探査を行うため,臨時微小地震観測を実施した.観測点は西山を中心に八丈島に45点,八丈小島に1点の合計46地点,観測期間は2019年9月から2020年3月までの約7ヶ月間である.使用した地震計は1Hz速度計(LE-3DLite MkIII),オフライン型収録装置(GSX)でサンプリング周波数250Hzの連続観測を行った.
今回の臨時観測により,気象庁の一元化処理震源リストに記されている地震に加え,従来の常設観測点では震源決定に至らなかった地震を検出することができた.
本発表では,臨時稠密微小地震観測の概要と決定された震源分布等について紹介する.



Reference
木股文昭・メイラノイルワン・深野慶太 (2004) GPS により観測された八丈島における地殻変動とそのダイク貫入モデル の推定(2002 年 8 月 13~22 日). 火山, 49, 13-22.