JpGU-AGU Joint Meeting 2020

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[U-12] 地球惑星科学の進むべき道10ビッグデータとオープンサイエンス

2020年7月15日(水) 14:15 〜 15:45 Ch.1

コンビーナ:藤井 良一(情報•システム研究機構)、川幡 穂高(東京大学 大気海洋研究所)、田近 英一(東京大学大学院理学系研究科地球惑星科学専攻)、木村 学(東京海洋大学・海洋資源環境学部)、座長:木村 学(東京海洋大学・海洋資源環境学部)、田近 英一(東京大学大学院理学系研究科地球惑星科学専攻)

15:15 〜 15:30

[U12-04] 気象業務との関係を踏まえた大気科学分野におけるオープンデータについて

★招待講演

*隈 健一1 (1.東京大学先端科学技術研究センター)

キーワード:気象業務、オープンデータ

大気科学分野におけるオープンデータの議論においては、観測データを国際交換して天気図を描き気象警報を発表するといった現業気象機関の歴史や役割を理解しておくことが必要である。特に近年では、リモートセンシング技術や数値予報技術の発展によりデータが巨大化し、かつインターネットによりデータが国境を容易に越えることができるという背景も重要である。こうした中で、国際機関であるWMOや各国の気象機関が商業サービスとの共存を前提にデータ共有化をどう進めてきているかをレビューする。
また、日本においては気象庁が気象データの流通について様々な取り組みを行ってきており、巨大なデータを商業活動も含めて社会で持続的に活用できる仕組みもできている。また、大気科学研究については、日本気象学会と気象庁との協定により、研究目的でのデータ活用も進められてきているところである。
一方、オープン化すること、オープン化を通じてデータやモデルの提供側へのフィードバックを高め社会に還元していくことは重要な方向性であるものの、相当の覚悟や労力が必要であり、それを提供側、受け手側でどう分担するのかなど解決すべき課題は少なくない。このような課題については、会場で議論したい。