日本地球惑星科学連合2022年大会

講演情報

[E] ポスター発表

セッション記号 A (大気水圏科学) » A-CG 大気海洋・環境科学複合領域・一般

[A-CG36] 海洋と大気の波動・渦・循環の力学

2022年6月2日(木) 11:00 〜 13:00 オンラインポスターZoom会場 (13) (Ch.13)

コンビーナ:青木 邦弘(国立研究開発法人 海洋研究開発機構)、コンビーナ:Keating Shane R(University of New South Wales)、久木 幸治(琉球大学)、コンビーナ:杉本 憲彦(慶應義塾大学 法学部 日吉物理学教室)、座長:青木 邦弘(国立研究開発法人 海洋研究開発機構)、Shane R Keating(University of New South Wales)、久木 幸治(琉球大学)、杉本 憲彦(慶應義塾大学 法学部 日吉物理学教室)

11:00 〜 13:00

[ACG36-P06] 異なる海上風データセット(J-OFURO3とJRA55-do)によって駆動されたOFES2出力における亞表層海洋構造の検証

*轡田 邦夫1佐々木 英治2笹井 義一2 (1.東海大学海洋学部、2.海洋研究開発機構)

キーワード:風成循環、亞表層海洋、OFES2

OFESは海面フラックス(運動量・熱・淡水)によって駆動され、海洋循環構造を再現する数値モデルである。先行研究では、衛星観測と数値モデル再解析に基づく異なる海上風で駆動されたOFESによる再現場において、熱帯太平洋の亞表層で顕著な相違が認められ、シミュレーション結果の再現性は駆動力に用いられる海面フラックス場に依存することが示唆された。
 本研究では、2種類の海上風(J-OFURO3(JO3)とJRA55-do(JR5))によって駆動されたOFES2の出力データを用いて、表層および亞表層海洋間の相互比較によってそれらの再現性を調べた。その結果、熱帯太平洋東部において、JR5による海面高度(SSH)がJO3よりも高いという相違がほぼ全期間を通してみられた。水温場では、表層ではほぼ相違がないのに対して、100m前後の亞表層で同様な相違がみられた。対応する海面応力場間の比較から、これらは海面応力回転場における相違に起因するとみられることより、力学的な考察が必要であることが示唆された。