日本地球惑星科学連合2022年大会

講演情報

[J] ポスター発表

セッション記号 G (教育・アウトリーチ) » 教育・アウトリーチ

[G-05] ジオパークで学ぶ日本列島の特徴と地球・自然・人の相互作用(ポスター発表)

2022年5月29日(日) 11:00 〜 13:00 オンラインポスターZoom会場 (26) (Ch.26)

コンビーナ:松原 典孝(兵庫県立大学大学院 地域資源マネジメント研究科)、コンビーナ:佐野 恭平(兵庫県立大学大学院 地域資源マネジメント研究科)、郡山 鈴夏(糸魚川市役所)、コンビーナ:小原 北士(Mine秋吉台ジオパーク推進協議会)、座長:松原 典孝(兵庫県立大学大学院 地域資源マネジメント研究科)、佐野 恭平(兵庫県立大学大学院 地域資源マネジメント研究科)

11:00 〜 13:00

[G05-P13] 山陰海岸ジオパーク京丹後エリアにおける漁港及び沿岸集落の地形的特徴と立地,地質学的特徴の関係性解明

石井 三重子1、*松原 典孝1,3、目代 邦康2 (1.兵庫県立大学大学院 地域資源マネジメント研究科、2.東北学院大学、3.山陰海岸ジオパーク推進協議会)

キーワード:ジオパーク、漁港、地形学的特徴、地質学的特徴

ジオパークが目指している持続可能な地域コミュニティーを,より良いものしていくためには,その地域での伝統地理学的知識(Traditional Geographical Knowledge; TGK)を理解し,活用していくことが必要である.そのTGKの一つに,住宅地の選択がある.人々は自然にできた地形を巧みに利用して暮らしている.山陰海岸ジオパークエリアにある沿岸集落も同様に自然の地形を利用していると考え,沿岸集落周辺の地形と集落立地の関係を類型化した.
 山陰海岸ジオパークは,丹後半島周辺地域(海岸段丘と侵食の進んだ岩石海岸,一部にリアス海岸)と但馬沿岸地域(リアス海岸),鳥取東部(侵食の進んだ岩石海岸)に分けられる.その中で,リアス海岸とは違い,自然な入り江ができにくい海岸段丘が発達する京丹後市沿岸に着目し,地形形成の要因と漁港として利用した背景を明らかにする.
 丹後半島(京丹後市)における漁港が立地している場所の地質と地形を調べた結果,すべて漁港(13箇所)で自然にできた湾状の地形を利用しており,そのうち7箇所は岩場が湾状の地形をつくっていた.そのうち6箇所の漁港で安山岩と堆積岩が見られ,特に岬状に突出している場所に安山岩が分布していることが分かった.