15:30 〜 15:45
[HCG22-06] 日本美しの森お薦め国有林におけるキャンプ場の利用状況についての検討
キーワード:レクリエーションの森、キャンプ場、インスタグラム
林野庁は、自然景観が優れ、森林浴や自然観察等への利用が期待される国有林を「レクリエーションの森」とし、国民によるこれらの活用を推進するための取組を進めている。日本国内の620ヶ所に設定されたレクリエーションの森の中でも、特に観光の場としての利用が期待される93ヶ所が「日本美しの森 お薦め国有林」に選定されており、重点的な施設整備や利用促進が行われている。また、covid-19の流行により娯楽活動の形式が変わり、少人数での野外活動、レクリエーションが注目されることとなった。中でもキャンプは、2020年には流行語大賞のトップ10に「ソロキャンプ」が選出されており、SNS等でも話題に上がることが増えている。このように、増大する需要に合わせて適切に施設整備を行う必要があり、そのためには利用状況の把握が重要である。しかし、出入りの経路が複数あり、広大な面積を持つレクリエーションの森全体の利用者把握は難しく、明確な手段が確立されていない。そこで、本研究では、国民によるレクリエーションの森の利用状況を把握する手段を探るべく、滞在型のレクリエーション施設であるキャンプ場を対象とし、投稿型のウェブサービスでの評価の多寡とその要因について整理・検討を行った。
対象となるキャンプ場の選定にはまず、林野庁の「日本美しの森 お薦め国有林」のウェブサイトを利用し、「キャンプ場orバンガロー」のタブで選出される41ヶ所の森林を抽出した。これらのうち、森林内および森林の近接地にキャンプ場を有する森林は29ヶ所であり、30ヶ所のキャンプ場が含まれていた。それぞれのキャンプ場の利用状況の評価項目として、2022年2月15日時点でのGoogle Mapsでの口コミ投稿数と平均スコア、Instagramでの「キャンプ場の名称」および「レクリエーションの森の名称」のハッシュタグでの投稿数を収集した。
Instagramのハッシュタグでは「キャンプ場の名称」の投稿数と比べて、キャンプ場が所在する「レクリエーションの森の名称」の投稿数が著しく低くなる結果となった。特に過半数となる18ヶ所のレクリエーションの森ではハッシュタグの投稿数が0となっていた。一方で、すべての「キャンプ場名」でハッシュタグの投稿が確認されており、投稿型WEBサービス上においても利用状況の把握のためには滞在型施設を対象とすることが効果的であることが示唆された。また、アクセシビリティ(主要駅からの距離、公共交通機関のみでの到達の可否など)の違いからは、いずれも投稿型WEBサービスから見られる利用状況の評価に大きな差は見られず、キャンプ場の保有する関連施設やサービスの内容について更に検討する必要がある。
対象となるキャンプ場の選定にはまず、林野庁の「日本美しの森 お薦め国有林」のウェブサイトを利用し、「キャンプ場orバンガロー」のタブで選出される41ヶ所の森林を抽出した。これらのうち、森林内および森林の近接地にキャンプ場を有する森林は29ヶ所であり、30ヶ所のキャンプ場が含まれていた。それぞれのキャンプ場の利用状況の評価項目として、2022年2月15日時点でのGoogle Mapsでの口コミ投稿数と平均スコア、Instagramでの「キャンプ場の名称」および「レクリエーションの森の名称」のハッシュタグでの投稿数を収集した。
Instagramのハッシュタグでは「キャンプ場の名称」の投稿数と比べて、キャンプ場が所在する「レクリエーションの森の名称」の投稿数が著しく低くなる結果となった。特に過半数となる18ヶ所のレクリエーションの森ではハッシュタグの投稿数が0となっていた。一方で、すべての「キャンプ場名」でハッシュタグの投稿が確認されており、投稿型WEBサービス上においても利用状況の把握のためには滞在型施設を対象とすることが効果的であることが示唆された。また、アクセシビリティ(主要駅からの距離、公共交通機関のみでの到達の可否など)の違いからは、いずれも投稿型WEBサービスから見られる利用状況の評価に大きな差は見られず、キャンプ場の保有する関連施設やサービスの内容について更に検討する必要がある。