[H-QR04] 第四紀：ヒトと環境系の時系列ダイナミクス

[HQR04-05] 人工水域堆積物に記録される都市域の環境史

*山田 和芳¹、金子 純也¹、瀬戸 浩二²、香月 興太²、辻本 彰³、藤木 利之⁴、鹿島 薫⁵ (1.早稲田大学人間科学学術院、2.島根大学エスチュアリー研究センター、3.島根大学教育学部、4.岡山理科大学理学部、5.九州大学理学府)

キーワード：水質汚濁、人新世、古環境、お堀、駿府城、岡山城

日本に残存する城のお堀の堆積物には環境変化が記録されている．とくに，城が沿岸平野部に築された場合，そのまま県庁所在地のような都市中心部に位置するため，城のお堀が残存する場合，その水域の堆積物を用いて，都市部の近過去の環境変化を復元することが可能であり，人新世の環境変化を議論する好都合の材料となる．そこで，本研究では，静岡市中心域の駿府城および岡山市中心域の岡山城堀を対象として，各地点において柱状試料を採取して，Pb／Cs年代測定結果による年代測定データを援用しながら、堆積物層相観察やCNS分析等を基にして過去100年間程度の環境変化を復元した．