日本地球惑星科学連合2022年大会

講演情報

[E] 口頭発表

セッション記号 M (領域外・複数領域) » M-GI 地球科学一般・情報地球科学

[M-GI29] Data assimilation: A fundamental approach in geosciences

2022年5月26日(木) 15:30 〜 17:00 104 (幕張メッセ国際会議場)

コンビーナ:中野 慎也(情報・システム研究機構 統計数理研究所)、コンビーナ:藤井 陽介(気象庁気象研究所)、三好 建正(理化学研究所)、コンビーナ:加納 将行(東北大学理学研究科)、座長:中野 慎也(情報・システム研究機構 統計数理研究所)、藤井 陽介(気象庁気象研究所)

16:45 〜 17:00

[MGI29-12] 観測プロファイルの情報をモデルに効果的に取り入れる手法

★招待講演

*杉浦 望実1 (1.国立研究開発法人 海洋研究開発機構)

キーワード:シグネチャ、データ同化、観測プロファイル

4次元変分法データ同化においては,観測されたプロファイルとモデル内のプロファイルを比較する必要が生じるが、従来は対応する鉛直点の温度や塩分などを近づける方法、またはプロファイルを線形変換した上でモードを近づける方法が採られてきた。しかし、これらの方法では、プロファイルを経路とみたときの順序の情報や内在的な非線形性を適切に扱っていないため、両者を柔軟に近づけることが難しい場合があり得る。本報告では、各プロファイルをシグネチャと呼ばれる数列に変換してから比較する手法を提案する。すなわち、観測とモデルのシグネチャの差を縮めるというコスト関数を設定することにより、経路の持つ順序情報や非線形性を適切に取り扱うことができるようになる。特に、この方法が有効と考えられる数理的根拠を中心に説明する。