日本地球惑星科学連合2022年大会

講演情報

[E] ポスター発表

セッション記号 M (領域外・複数領域) » M-GI 地球科学一般・情報地球科学

[M-GI30] Open Science with FAIR Science Data Sharing and Management and e-Infrastructures

2022年6月1日(水) 11:00 〜 13:00 オンラインポスターZoom会場 (34) (Ch.34)

コンビーナ:村山 泰啓(情報通信研究機構 NICTナレッジハブ)、コンビーナ:Cecconi Baptiste(LESIA, Observatoire de Paris, CNRS, PSL Research University)、近藤 康久(総合地球環境学研究所)、コンビーナ:Stall Shelley(American Geophysical Union)、座長:村山 泰啓(情報通信研究機構 NICTナレッジハブ)、近藤 康久(総合地球環境学研究所)

11:00 〜 13:00

[MGI30-P01] 研究データ管理システムの運用に向けた地球環境データベース(GED)のサイトリニューアル

*福田 陽子1白井 知子1、和田 千里1、曾 継業1、塚田 康弘1 (1.国立環境研究所)

キーワード:オープンサイエンス、オープンデータ、研究データ基盤

国立環境研究所(NIES)・地球環境研究センター(CGER)では、地球温暖化をはじめとする地球環境研究に関するデータの公開・検索基盤として、2014年5月から地球環境データベース(GED:Global Environmental Database)の運用を行っている。2016年からデータにDOIを付与し始め、最近では論文根拠データの公開やDOI付与に関する問い合わせが増えてきている。日常的な研究データ管理を効率的に行い、GEDからスムーズにデータ公開を行えるよう、NIES/CGERでは2018年から研究データの管理基盤として研究データ管理システム(GERDaMS:Global Environmental Research Data Management System)の開発を進めている。今年度リリースする予定のGERDaMSでは、メタデータの作成、DOI付与、ライセンス作成、バージョン管理などをWebアプリケーションベースで行うことができ、チームでデータ管理しやすくするものである。
本発表では、GERDaMS のリリースに先行して行ったGEDのリニューアルについて紹介する。GEDリニューアルではユーザインターフェース(UI)を新しくするだけではなく、サイトを再構成し、以下の各機能がGERDaMSと連携して動作するように開発を行った。
・「データセット一覧」:GEDの主要機能で、GERDaMSから登録されたデータとメタデータが表示されている。ユーザは、キーワードやカテゴリーでデータセットを絞り込んだり、マップから検索することができる。データセットはデータ提供者により品質管理されたもので、その多くにはDOIが付与されている。
・「リアルタイムデータ」:主にNIES/CGERが中心となって連続観測しているデータのリアルタイム値(温室効果ガスや紫外線、成層圏極渦など)をまとめて見ることができる。今回新たに、波照間(沖縄)および落石岬(北海道)で観測されている大気汚染物質のリアルタイムデータの提供を開始した。
・「解析ツール」:ツールの1つである「クイックプロット」では、GEDのデータセットをダウンロードすることなく、時系列プロットや散布図、マップ上に可視化することができる。UIも直感的で使いやすいものへと改良した。その他のツール(「トレンド解析」「流跡線解析」「フットプリント」)は、初めてのユーザでも利用しやすいように、利用方法などの説明を充実させた。
・「分野別関連リンク」:これまでCGERがかかわってきた幅広い分野にわたる研究成果・データのリンクをテーマ別に一覧できる。
これらの研究データ基盤の改良により、研究者の研究活動を支援し、研究データの利活用が促進されることを期待する。