日本地球惑星科学連合2022年大会

講演情報

[J] 口頭発表

セッション記号 M (領域外・複数領域) » M-GI 地球科学一般・情報地球科学

[M-GI35] 情報地球惑星科学と大量データ処理

2022年5月22日(日) 09:00 〜 10:30 301B (幕張メッセ国際会議場)

コンビーナ:村田 健史(情報通信研究機構)、コンビーナ:野々垣 進(国立研究開発法人 産業技術総合研究所 地質調査総合センター)、本田 理恵(高知大学自然科学系理工学部門)、コンビーナ:深沢 圭一郎(京都大学学術情報メディアセンター)、座長:本田 理恵(高知大学自然科学系理工学部門)、村田 健史(情報通信研究機構)

09:30 〜 09:45

[MGI35-03] 映像の複数フレームの分散を利用したオプティカルフローに基づく煙検出

*菊田 和孝1村上 雄樹1村田 健史1 (1.国立研究開発法人情報通信研究機構)

キーワード:映像IoT、オプティカルフロー、自動検出

防災目的のため、映像IoT技術を用いて煙を検出するシステムを提案する。本システムは屋外に設置したPTZ(パンチルトズーム)カメラ映像内の煙をその動きから検出し、煙の位置にカメラの視点を移動・ズームし、拡大した煙の映像を取得する。煙の検出は火災の初期段階での発見に繋がり、防災にとって重要である。本手法では煙の動きの検出にオプティカルフローを利用する。映像IoTの高解像度、高時間分解能の映像はオプティカルフローの利用に適している。オプティカルフローは画像フレーム間の輝度情報から物体の動きを検出する手法だが、屋外モニタリング映像に適用する際には、煙以外にも車などの移動体を検出する。本研究では複数のビデオフレームにより得られるオプティカルフローベクトルの分散を評価することで、煙以外の移動体やノイズを低減し、正確な煙検出を行う。これは数秒間の映像において煙の領域と移動方向がほぼ一定である特性を利用している。取得した煙の位置に基づきPTZカメラを操作することで、より高精細な煙映像のリアルタイム取得を可能とする。本研究では、屋外カメラによるリアルタイムモニタリングに提案手法を導入し、煙検出が行われることを示す。