日本地球惑星科学連合2022年大会

講演情報

[J] ポスター発表

セッション記号 M (領域外・複数領域) » M-GI 地球科学一般・情報地球科学

[M-GI35] 情報地球惑星科学と大量データ処理

2022年5月30日(月) 11:00 〜 13:00 オンラインポスターZoom会場 (38) (Ch.38)

コンビーナ:村田 健史(情報通信研究機構)、コンビーナ:野々垣 進(国立研究開発法人 産業技術総合研究所 地質調査総合センター)、本田 理恵(高知大学自然科学系理工学部門)、コンビーナ:深沢 圭一郎(京都大学学術情報メディアセンター)、座長:深沢 圭一郎(京都大学学術情報メディアセンター)、野々垣 進(国立研究開発法人 産業技術総合研究所 地質調査総合センター)、本田 理恵(高知大学自然科学系理工学部門)、村田 健史(情報通信研究機構)

11:00 〜 13:00

[MGI35-P11] JHPCN広域分散クラウドとタイルドディスプレイを利用した超高解像度気象衛星画像の複数拠点共有実験の紹介

*川鍋 友宏1村田 健史1山本 和憲1、村永 和哉5樋口 篤志2豊嶋 紘一2深沢 圭一郎3、小野 謙二4、南里 豪志4 (1.国立研究開発法人情報通信研究機構、2.国立大学法人千葉大学、3.国立大学法人京都大学、4.国立大学法人九州大学、5.株式会社セック)

キーワード:L2VPN、タイルドディスプレイ、リモートセンシング、協調可視化

筆者らは、JHPCN採択課題「HPCと高速通信技術の融合による大規模データの拠点間転送技術開発と実データを用いたシステム実証試験」において、高速ネットワークバックボーンであるSINET・JGNを介して各拠点大学(東北大、東京大、名古屋大、京都大、九州大)および研究拠点(千葉大、筑波大、信州大、情報通信研究機構)の情報基盤センター間で高速にデータ転送や共有を行うL2VPN網サービス「JHPCN広域分散クラウド」を構築した。JHPCN広域分散クラウド内のストレージには、ひまわりリアルタイムWeb(https://himawari.asia)用の高解像度タイル画像(最大5,500x5,500ピクセル)が時系列で保存されており、L2VPN内では高速にアクセス可能である。また、筆者らが研究開発を進めているオープンソースソフトウェアChOWDER[1]は、ディスプレイ装置(全画面表示のWebブラウザ)を複数タイル状に並べることで、一台のPCでは実現不可能な超高画素表示環境を構築するWebベースのスケーラブルディスプレイシステムであり、4K解像度ディスプレイ15枚(総解像度:19,200x6,480ピクセル)で構成されたChOWDERディスプレイ上において、気象衛星ひまわりの雲観測データを点群化したものと国土地理院地図データを重畳し三次元可視化するなどの実績がある[2,3]。本発表では上述のL2VPN網に接続された複数拠点における異なる解像度のタイルドディスプレイ、NICT(総解像度:23,040x10,800ピクセル)、千葉大学(総解像度:17,280x4,800ピクセル)、九州大学(総解像度:15,360x6,480ピクセル)を、同L2VPN網内の京都大学で稼働するChOWDERサーバーを介して、複数のひまわりタイル画像を最大解像度で同時表示し、インタラクティブに拡大縮小操作や時刻歴の変更を行う実験(図1)を行った結果を紹介する。

[1] https://github.com/NICT-STARS/ChOWDER
[2] Kawanabe, T., Hatta, K., & Ono, K. (2020, September). ChOWDER: A New Approach for Viewing 3D Web GIS on Ultra-High-Resolution Scalable Display. In 2020 IEEE International Conference on Cluster Computing (CLUSTER) (pp. 412-413). IEEE.
[3] 川鍋友宏, 小野謙二, 村田健史, 樋口篤志 (2021): Webブラウザベースのスケーラブルディスプレイシステムを用いた3次元地理情報の超大規模可視化手法の紹介, JpGU 2021, MGI34-04,オンライン開催, 2021年5月30日-6月6日.