日本地球惑星科学連合2022年大会

講演情報

[J] 口頭発表

セッション記号 M (領域外・複数領域) » M-IS ジョイント

[M-IS18] 古気候・古海洋変動

2022年5月27日(金) 13:45 〜 15:15 304 (幕張メッセ国際会議場)

コンビーナ:長谷川 精(高知大学理工学部)、コンビーナ:岡崎 裕典(九州大学大学院理学研究院地球惑星科学部門)、山本 彬友(国立研究開発法人 海洋研究開発機構)、コンビーナ:山崎 敦子(九州大学大学院理学研究院)、座長:長谷川 精(高知大学理工学部)

13:45 〜 14:00

[MIS18-23] 中赤外線分光法を用いたCO2同位体種の高感度分析とその古気候学への応用

*狩野 彰宏1、坂井 三郎2 (1.東京大学大学院理学系研究科、2.海洋研究開発機構)

キーワード:赤外分光、同位体種、炭酸塩、二酸化炭素

二酸化炭素の酸素・炭素同位体比は地球惑星システムの理解,特に古気候・古海洋の研究に大きく貢献してきた。二酸化炭素の安定同位体比の測定は軽元素質量分析計 (IRMS) が用いられてるが、近年のレーザー技術の躍進により、レーザー分光法によってIRMSと同等もしくはそれ以上の計測感度・精度が得られるようになりつつある。本研究では,微量の二酸化炭素の同位体分子種を測定する中赤外線レーザー吸収分光計 (TILDAS) を使った新しい同位体比計測の方法を報告する。この方法は現在用いられている通常のIRMSより感度が高い。加えて,このTILDASシステムは17Oや炭酸凝集同位体の測定も可能である。私たちの予察的結果は二酸化炭素の安定同位体比の高感度分析と微量同位体分子種への応用に道を拓いた。発表では古気候学への応用例も示す。