日本地球惑星科学連合2022年大会

講演情報

[J] 口頭発表

セッション記号 M (領域外・複数領域) » M-IS ジョイント

[M-IS22] 歴史学×地球惑星科学

2022年5月27日(金) 13:45 〜 15:15 202 (幕張メッセ国際会議場)

コンビーナ:加納 靖之(東京大学地震研究所)、コンビーナ:芳村 圭(東京大学生産技術研究所)、岩橋 清美(國學院大學)、コンビーナ:玉澤 春史(京都市立芸術大学)、座長:芳村 圭(東京大学生産技術研究所)、加納 靖之(東京大学地震研究所)

14:30 〜 14:45

[MIS22-03] 日本史研究における古気候データとしての古文書活用の可能性

*鎌谷 かおる1、佐野 雅規2 (1.立命館大学、2.名古屋大学)

キーワード:日本史研究、古気候学、古文書、樹木年輪

近年、歴史学と古気候学の共同研究によって、当時の社会について様々な実態が解明されつつある。発表者らも、これまでの研究で、江戸時代の農業生産力と気候変動の関係について検討してきた。例えば、琵琶湖湖岸の地域では、降水量の変動が米の収量に大きな影響を及ぼしていたことを解明した。ただし、このような傾向が地理環境の違う地域や異なる時代でも見てとることができるのだろうか。そこで今回は、これまでの研究の成果を踏まえた上で、次の課題を解明するべく、以下の検討をおこなう。
 樹木年輪による江戸時代の降水量変動の復元データから、極端に雨の少ない年と多い年を複数年抽出し、複数地域の年貢史料の中から気候や収量に関する記述を収集・比較して地域差や時代差を検討する。次いで、実際の「人間が感じた気候」と古気候復元データの相関を考えるほか、気候変動が生業に与えた影響を調べる。これらの作業を通じて、樹木年輪による復元データの普遍的な活用の模索と、新たな古気候データとしての古文書の可能性を展望する。