日本地球惑星科学連合2022年大会

講演情報

[J] 口頭発表

セッション記号 M (領域外・複数領域) » M-IS ジョイント

[M-IS25] 惑星火山学

2022年5月24日(火) 09:00 〜 10:30 302 (幕張メッセ国際会議場)

コンビーナ:野口 里奈(新潟大学 自然科学系)、コンビーナ:下司 信夫(産業技術総合研究所 活断層・火山研究部門)、諸田 智克(東京大学理学系研究科地球惑星科学専攻)、座長:野口 里奈(新潟大学 自然科学系)、諸田 智克(東京大学理学系研究科地球惑星科学専攻)、下司 信夫(産業技術総合研究所 活断層・火山研究部門)

10:00 〜 10:15

[MIS25-05] 東南極昭和基地周辺露岩域の火星アナログサイトとしての利用可能性評価

*野口 里奈1臼井 寛裕2、庄司 大悟2福士 圭介3依田 優大4三平 舜4 (1.新潟大学 自然科学系、2.宇宙航空研究開発機構 宇宙科学研究所、3.金沢大学 環日本海域環境研究センター、4.東京大学大学院 地球惑星科学専攻)

キーワード:火星、南極、露岩域、火星アナログサイト

南極の露岩域(ほぼ通年において雪や氷床に覆われていない場所)は寒冷であり空気が乾燥していることに加え、植生に極端に乏しい。そのため、火星環境模擬地(火星アナログ)として調査研究に用いられてきた。例えば、南極ロス海マクマード湾周辺のドライバレー地域は、本来の南極観測・調査以外にも火星環境における岩石変質プロセス研究のために使われている。東南極に位置する昭和基地周辺に点在している露岩域も同様に火星アナログとなり得る可能性がある。そこで、本研究では、第63次南極地域観測隊における公開利用研究として、昭和基地周辺の火星アナログ候補サイトにおける予備調査を実施した。調査は昭和基地周辺の沿岸露岩域5箇所(ラングホブデ、スカルブスネス、スカーレン、ルンドボークスヘッタ、明るい岬)にて行なった。調査では、火星類似環境における岩石風化や水-岩石反応を調べるために岩石と水を採取した。また、火星浅部地下構造の参考とするために、小規模トレンチの観察および硬度計を用いての硬度測定を実施した。さらに、小型無人航空機を用いた露頭調査手法の予備検証も実施した。本発表では行った予備調査の結果を速報する。