日本地球惑星科学連合2022年大会

講演情報

[J] 口頭発表

セッション記号 M (領域外・複数領域) » M-IS ジョイント

[M-IS26] ガスハイドレートと地球環境・資源科学

2022年5月26日(木) 13:45 〜 15:15 203 (幕張メッセ国際会議場)

コンビーナ:戸丸 仁(千葉大学理学部地球科学科)、コンビーナ:八久保 晶弘(北見工業大学)、後藤 秀作(産業技術総合研究所地圏資源環境研究部門)、座長:戸丸 仁(千葉大学理学部地球科学科)、後藤 秀作(産業技術総合研究所地圏資源環境研究部門)

14:15 〜 14:45

[MIS26-02] 表層型メタンハイドレート開発に係る環境影響評価研究の概要

★招待講演

*鈴村 昌弘1 (1.産業技術総合研究所)

キーワード:表層型メタンハイドレート、環境影響評価、環境ベースライン調査

我が国周辺海域に賦存するメタンハイドレート資源のうち、表層型メタンハイドレート(表層型MH)は水深500m以深の海底面及び比較的浅い泥層内に塊状で存在する。主に日本海側を中心に賦存が確認されているほか、オホーツク海の網走沖,太平洋側の日高沖、十勝沖、つい最近では種子島近海でも確認されている。平成31年には経済産業省の「海洋エネルギー・鉱物資源開発計画」において我が国のエネルギー安定供給に資する重要な資源として、表層型MHの商業化に向けた技術開発の必要性が記載されている。一方で海底及び海底直下に賦存する表層型MHの回収や生産に当たっては、海底を直接擾乱することが避けられず、周辺の海洋生態系や物質循環プロセスなど海洋環境に及ぼす影響を適切に予測、評価することが求められる。当該プロジェクトでは2019年より表層型MH開発に係る環境影響評価に関する研究を進めてきた。ここでは環境影響評価の進め方についての展望、酒田沖と上越沖の日本海の2海域で実施してきた海洋環境調査の結果の概略などについて紹介する。なお、本研究は経済産業省のメタンハイドレート開発促進事業の一部として実施した。