日本地球惑星科学連合2022年大会

講演情報

[J] ポスター発表

セッション記号 M (領域外・複数領域) » M-ZZ その他

[M-ZZ48] 再生可能エネルギーと地球科学

2022年5月31日(火) 11:00 〜 13:00 オンラインポスターZoom会場 (34) (Ch.34)

コンビーナ:大竹 秀明(国立研究開発法人 産業技術総合研究所 再生可能エネルギー研究センター)、コンビーナ:野原 大輔(電力中央研究所)、コンビーナ:島田 照久(弘前大学大学院理工学研究科)、コンビーナ:宇野 史睦(日本大学文理学部)、座長:大竹 秀明(国立研究開発法人 産業技術総合研究所 再生可能エネルギー研究センター)

11:00 〜 13:00

[MZZ48-P08] 冬季の太陽光発電出力予測の課題と積雪モニタリング

*大竹 秀明1、大関 崇1 (1.国立研究開発法人 産業技術総合研究所 再生可能エネルギー研究センター)

キーワード:太陽光発電、積雪、出力予測

国内では太陽光発電システムの導入が多くなっている一方、電力の需要と供給のバランスをとるために、発電出力予測の情報が必須となっている。これまで、天候によって太陽光発電の出力が大きく変動することから気象予報技術を用いた発電出力予測の技術開発がすすめられている。また、北日本や日本海側の地域では冬季は降雪もあることから、太陽光発電システム上にも積雪する。その結果、降雪後に天候が回復し、日射があった場合でも、積雪により日射が遮断され、太陽光発電の出力が上昇しないことが生じる。天候のみを加味した発電出力予測では、積雪が考慮されないため、出力を過大に予測してしまい、実際には発電出力は低いことから電力不足の恐れが生じる。積雪を十分に考慮した発電出力予測のモデル化が重要となる。
 そこで、本研究では、積雪のモニタリングを行い、太陽光システム上の積雪、融解、落雪の過程を分析し、積雪時の発電出力予測のモデル化を進める。2022年1月29日よりほくでんエナジー株式会社が所有するメガソーラーサイト「ワインの里池田ソーラー発電所」にて、気象計測、雲・積雪モニタリングの観測システムを構築し、モニタリングを開始した。本発表では、実際の積雪事例を紹介し、太陽光発電システム上の積雪の動態について調べた結果を報告する。

謝辞
本研究は科研費・基盤研究B「太陽光発電システム上の積雪動態の解明と予測への展開」(研究課題 21H01873.2021-2023年度, https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-21H01873/)に置いて実施されている。計測には、北海道電力総合研究所、ほくでんエコエナジー株式会社に協力を頂いた。