日本地球惑星科学連合2022年大会

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[O-08] 高校生ポスター発表O08-P01~P20

2022年5月29日(日) 13:45 〜 15:15 オンラインポスターZoom会場 (1) (Ch.01)

13:45 〜 15:15

[O08-P17] 黒雲母花崗岩の成分による放射線量の違い

*萩原 あかり1 (1.横浜市立横浜サイエンスフロンティア高等学校)


キーワード:岩石、放射線、花崗岩

花崗岩は、身近な放射性物質を含む岩石である。花崗岩はカリウム、トリウム、ウラニウムの3つの元素が原因でγ線を放出すると考えられている。花崗岩のγ線放出量の差の原因を知ることで、環境放射線の量について理解をより深めることができるのではないかと考え、研究を始めた。花崗岩のγ線放出量の差は、岩石の組成によるものではないかと仮説を立て、花崗岩のγ線放出量の測定、薄片の観察、エネルギースペクトルの検出を行った。結果、アメリカ産の6花崗岩の方はγ線放出量が多く、兵庫県産の7花崗岩の方はγ線放出量が少ないことがわかった。また、6花崗岩と7花崗岩のγ線放出量の差は、カリ長石、石英、斜長石の含有量の差にあるだと考えられた。しかし、先行研究を見ると6花崗岩に多い石英はあまりγ線を放出しない。これは6花崗岩が7花崗岩よりγ線放出が多いという事実と矛盾している。同様の矛盾が7花崗岩にもみられる。ここから岩石組成とγ線放出量との関係はないと考えられる。さらに、花崗岩のγ線放出の原因はトリウム系の物質とウラニウム系の物質の量であることが考えられた。ここから、花崗岩のγ線放出量は岩石組成ではなく放射性物質の量は関係があると考えられる。