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[O08-P28] デイサイトの角閃石から熱水残液の影響を記録する微細構造を発見
キーワード:熱水残液、イオン置換、波状累帯構造、マグマ分化
マグマから鉱物が結晶化した後に、マグマ残液が循環して、鉱物に波状累帯構造を形成する。筆者らは、白亜紀後期~古第三紀に活動した兵庫県南部山陽帯のデイサイトの斑晶を構成する角閃石から、初めて波状累帯構造を発見した。玄武岩からは発見されない。
波状累帯構造は、最初に結晶化した角閃石と、その後に循環してきたマグマ残液との間で、どのようなイオン置換がどの程度行われたかを推定する指標となる。火山岩であるデイサイトの角閃石の波状累帯構造は、マグマ残液がごく短時間に循環したことを示している。玄武岩の角閃石には見られないことから、マグマ残液の循環は、マグマ分化の早期には見られないと推定される。
波状累帯構造は、最初に結晶化した角閃石と、その後に循環してきたマグマ残液との間で、どのようなイオン置換がどの程度行われたかを推定する指標となる。火山岩であるデイサイトの角閃石の波状累帯構造は、マグマ残液がごく短時間に循環したことを示している。玄武岩の角閃石には見られないことから、マグマ残液の循環は、マグマ分化の早期には見られないと推定される。