日本地球惑星科学連合2022年大会

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[J] ポスター発表

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[O-08] 高校生ポスター発表O08-P021~P40

2022年5月29日(日) 13:45 〜 15:15 オンラインポスターZoom会場 (2) (Ch.02)

13:45 〜 15:15

[O08-P29] 世界の岩塩に含まれる特定の炭素源を用いる高度好塩菌の単離と同定

*内田 大智1 (1.聖光学院高等学校)


キーワード:岩塩、古細菌、高度好塩菌、宇宙生物学

身近に手に入る地球上の各地の高塩分濃度環境のサンプルとして岩塩を用意し、その中から火星地下の高塩濃度環境にも耐えることのできるような好塩性微生物をスクリーニングし、そのDNA配列から生物種を特定することを目標とする。具体的には、20%塩濃度の寒天培地を作成し、炭素源としてグルコースあるいはグルタミン酸をそれぞれ加えた。そして用意した10種類の岩塩の水溶液をそれぞれ植菌し、室温で培養した。42日後、4つの培地でコロニー形成を確認した。95日後、1つの培地で新たにコロニーを確認した。培地に生えたコロニーをその色や形から8個に分類して、1から8のナンバーをつけた。その8個をコロニーピックしそれぞれマイクロチューブの中で純水に浸すことで浸透圧による細胞破砕でゲノムDNAを抽出した。古細菌とバクテリアに特異的な16SrDNAプライマーを用いてPCRを行ったところ、8つのコロニー全てが古細菌由来であることがわかった。さらに、PCR増幅した16SrDNA断片を外部委託シーケンスし、The Center for Microbial Ecology配列データベース照合とThe National Center for Biotechnology Information (NCBI)のBLAST相同性検索をした。またシーケンスをもとに、系統樹解析も行った。これらの結果から、1,4,6,8はHalobacterium属、2はHaloarcula属、3はNatrinema属、5はHalococcus属、7はHalachaeum属にそれぞれ属する古細菌であることがわかった。