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[PAE17-P01] 原始惑星系円盤光蒸発の輻射流体計算:円盤ダスト/ガス質量比依存性
キーワード:原始惑星系円盤、惑星形成、輻射流体計算
太陽系近傍星形成領域の観測から原始惑星系円盤の寿命は約 3-6 百 万年で消失すると見積もられている。円盤消失機構の一つとして光蒸発が挙げられている。光蒸発とは中心星または近傍にある星から放出された高エネルギー放射によって円盤物質が加熱され、円盤から流れ出ていく現象であ る。惑星系は円盤を構成するガス・ダストを材料として形成されるた め、円盤寿命は惑星形成の直接的な時間制限となる。星形成領域でのSED観測から、年齢と共に円盤表面のダスト量が減少することが示唆されている。そのため、より詳細な円盤進化を明らかにするため には各進化段階のダスト量における光蒸発過程の違いを考慮する必要がある。
二次元輻射流体計算をダスト/ガス質量比が 10-8-10-1の円盤に対して遂行し、ダスト量の光蒸発への影響を明らかにした。その結果、ダスト/ガス質量比が 10-3 以上の円盤表面 では FUV 光電効果が主な加熱源となった一方、ダスト/ガス質量比が 10-3 以下の円盤表面では H2 pumping が主な加熱源となっていた。 また、加熱過程の違いにより円盤面密度損失率の分布が異なっていた。 これらから円盤進化によってダスト量が変わることで質量損失も変化 することを明らかにした。特に低ダスト量円盤の結果は、始原星周りの原始惑星系円盤も光蒸発過程によって散逸しうることを示唆している。
二次元輻射流体計算をダスト/ガス質量比が 10-8-10-1の円盤に対して遂行し、ダスト量の光蒸発への影響を明らかにした。その結果、ダスト/ガス質量比が 10-3 以上の円盤表面 では FUV 光電効果が主な加熱源となった一方、ダスト/ガス質量比が 10-3 以下の円盤表面では H2 pumping が主な加熱源となっていた。 また、加熱過程の違いにより円盤面密度損失率の分布が異なっていた。 これらから円盤進化によってダスト量が変わることで質量損失も変化 することを明らかにした。特に低ダスト量円盤の結果は、始原星周りの原始惑星系円盤も光蒸発過程によって散逸しうることを示唆している。