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[PEM11-P10] 準定常的散乱が与える脈動オーロラ降下電子への影響
キーワード:脈動オーロラ、GEMSIS-RBW、準線形波動粒子相互作用
これまで、本研究グループでは、テスト粒子計算シミュレーションであるGEMSIS-RBW(Saito+, 2012)を用いて、コーラス波動による電子との非線形的波動粒子相互作用による脈動オーロラ降下電子の変調とオーロラ発光についての研究を行ってきた。脈動オーロラにおいては、間欠的な電子の降り込みに加えて、比較的低エネルギーの電子の定常的な降り込みが存在し、脈動オーロラの背景の発光を引き起こしていることが知られている。これまで、このような弱振幅の波動による散乱は、Fokker-Planck方程式をモデルとして研究されてきた。本研究では、この弱振幅波動による散乱を組み込むために確率微分方程式を差分化し、ピッチ角散乱の拡散係数を用いることで、GEMSIS-RBWに準線形波動粒子相互作用を組み込むためのコード開発を行っている。本講演では、開発したコードを用いて、準定常的散乱が発生する場合と発生しない場合において、脈動オーロラ降下電子の降り込みやオーロラ発光にどのような差異が見られるかについての報告を行う。